熱と羞恥、女になる夜──遥の悦びの芽吹き
部屋は真っ暗で、外のネオンがカーテンの隙間から細く滲むだけだった。
遥の体温と湿った髪、ひろしの荒い呼吸と汗の匂い。
互いの肌を重ねて、もう何度目かの“摩擦”を繰り返していた。
シーツの上、遥はゆっくりと腰を揺らす。
ひろしの昂ぶりは彼女の股間の溝にぴたりと嵌り、滑らかな愛液を塗り拡げていた。
「……遥、大丈夫?」
ひろしが囁く。
遥は何度も小さく頷いた。
熱い。胸が苦しい。
自分でも驚くほど、身体が火照っている。
「……うん、
お兄ちゃんの……すごくあつい」
思わず漏れる声が、知らない自分を呼び覚ます。
擦れ合う感触が、どんどん奥まで響いていく。
遥は今まで、仕事として素股をこなしたことは何度もある。
でも、プロの顔の奥には決して見せない“素”の自分があった。
快感を抑えて、流れ作業のように身体を使い、淡々と役割をこなす。
けれど今は違う。
兄の熱、重み、愛撫、そしてなにより“女”として求められている意識。
「あの……お兄ちゃん、もっと強く……してもいい?」
自分の声が、ふるえているのが分かる。
ひろしは、遥の太ももをしっかりと掴み直し、
「好きに動いていいよ」とそっと背中をなでた。
遥はゆっくりと腰を前後に動かす。
割れ目で擦られるひろしの先端が、
クリトリスに触れるたびに、
今まで経験したことのないような熱が身体を駆け抜けた。
「……あ、だめ……」
つい、小さな声が漏れる。
ひろしの手が遥の腰から背中、そして胸へと滑っていく。
その指先は、どこまでも優しく、
だけどどこまでも貪欲に遥の身体を求めてきた。
「遥、……気持ちいい?」
「うん……ちょっと、やばいかも……」
遥は不意に、胸を自分の手で包み込み、
指で乳首をつまんだ。
すると、その刺激が下半身まで電流のように走る。
「見ないで……」
恥ずかしさが込み上げる。
けれど、暗闇の中では、もうすべてが見られている気がした。
ひろしは遥の腰を両手でぐっと引き寄せ、
自分の昂ぶりが遥の割れ目を何度もなぞるように動かす。
生々しい音と、ぬるぬるとした摩擦。
「遥、……濡れてる?」
「うん、たぶん……すごく……」
遥は自分でも分かるほど、
身体の奥からどんどん潤いがあふれ出ていた。
「お店では、こういうときどうしてるの?」
ひろしが小さく尋ねる。
「……あんまり、感じてるふりだけ。
本当は、こんなに……気持ちよくならないよ」
本音だった。
兄だから? それとも、
自分のなかに眠っていた女の本能が、
今夜だけ芽吹いてしまったのか。
「お兄ちゃんの、硬くて……
動かすたびに、びりびりってする」
遥は思わず、自分のクリトリスをそっと人差し指で撫でた。
その瞬間、全身がびくんと震える。
「遥、もっと……好きなようにしていいよ」
ひろしの声が、なぜかいつもより男らしく響く。
その声に背中を押され、遥は大胆に腰を揺らし始めた。
ひろしのものが、
クリトリスをなぞるたび、
「……あっ、あ……」と、
遥は抑えきれない吐息を漏らす。
熱い。
快感が、知らないうちに身体の芯まで染み込んでいく。
遥はプロとしての冷静さを、
少しずつ手放し始めていた。
ひろしは遥の胸をそっと手で揉み、
指で乳首をころころと転がす。
その刺激は、下腹部に直結する。
「遥、可愛い……すごく可愛いよ」
「そんなこと言わないで……
恥ずかしい……」
遥の声はかすれ、身体はどんどん熱くなっていった。
「お兄ちゃん……
私、なんか変だよ……
すごく気持ちよくなってきてる」
自分で口にしてしまうと、余計に顔が熱くなる。
シーツの上、
ひろしの昂ぶりが遥の濡れた割れ目を、何度も何度も擦る。
ぬるぬるとした摩擦に、
遥の腰は自然と動きが速くなる。
「……あ、やばい……
ほんとに、これ……」
クリトリスがひろしの先端で押しつぶされるたび、
ビリビリと快感が電流のように走る。
「もっと、動いていい?」
「いいよ、遥の好きにして」
ひろしの言葉に勇気づけられ、
遥は恥じらいを忘れて腰を前後左右に揺らし始める。
摩擦音と、遥の小さな喘ぎ声。
自分のなかで何かが変わっていくのが分かる。
「お兄ちゃんの、熱い……
入ってないのに、もうすごい……」
「遥の中、感じる……
生で擦れて、たまらない……」
二人の会話はすでに、
プロと客の距離を完全に越えていた。
遥の呼吸はますます荒くなり、
胸は激しく上下し、
股間の潤いもどんどん増していく。
「お兄ちゃん、
私、自分で触ってもいい?」
「いいよ、どこでも……」
遥は片手でクリトリスをそっとなぞり、
もう片手でひろしの胸を撫でた。
「あっ……
自分で触ると、もっとやばい……」
ひろしのものが割れ目をなぞるたび、
その刺激と自分の指の動きが重なり、
遥はますます快感に溺れていく。
「ねぇ、お兄ちゃん……
私、変じゃないよね?」
「全然……すごく可愛い。
遥、女の子なんだなって……思うよ」
「ほんとに?」
遥は涙が出そうなほど、嬉しくて苦しくなった。
兄妹として育ったはずの二人。
だけど、いまベッドの上では
互いに一人の男と女として求め合っている。
遥は大胆に指でクリトリスを刺激しながら、
ひろしの昂ぶりを強く太ももで挟む。
「……もう、限界きそう……」
「遥、まだ挿れてないから、大丈夫だよ」
「うん……でも、これだけで……」
二人の汗と愛液が、シーツを濡らしていく。
遥は思わず自分の手を止め、
ひろしの顔に身を寄せて唇を重ねる。
「お兄ちゃん……
もっと、そばにいて……」
「ずっといるよ……遥」
熱い吐息と心音だけが、暗い部屋に満ちていく。
遥はもう、止まらなかった。
身体の底から、震えがこみ上げてくる。
ひろしも遥の熱と摩擦に、
自分の限界が近づいていくのを感じていた。
「……お兄ちゃん、
もっと強く、擦って……」
「いいよ、全部感じて……遥」
ふたりの声、息、汗、涙が一つになって
夜の闇を溶かしていく。
まだ挿入はしない。
だが、心も身体も、限界まで近づいていた。
「遥、……すごいよ」
「私も……お兄ちゃんのせいだよ……」
生々しい摩擦と背徳の快感、
兄妹の関係を捨て、
一人の男女として、夜に溶けていく。
遥の瞳は潤み、
身体は小さく痙攣しながらも、
さらなる快感を求めて動き続ける。
ひろしもまた、遥の熱と摩擦に
何度も危うく果てそうになりながら、
遥の変化を見守っていた。
遥は気付けば、自分の中の女の本能を解放し、
かつてない快感と恥じらいのはざまで、
新しい自分を知り始めていた。
夜はまだ深く、
ふたりの熱はますます高まっていく――


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