記録された夜、脅迫と絶望の果てに
絶頂の余韻も冷めやらぬうち、遥の膝の上で抱きしめるひろしの手が、突然ポケットからスマートフォンを取り出す。
遥の頬にはまだ涙が伝い、下腹部は精液と蜜で濡れそぼったまま。
服は乱れ、ショーツはずらされたまま、膝の上で無防備に震えている。
「や、やめて……」
遥が弱々しく声を絞り出すが、ひろしは冷ややかにその顔を見下ろし、
「遥、この姿を忘れないようにしないとな」
と、スマートフォンのカメラを構えた。
ピッ――
シャッター音が、夜のオフィスに虚しく響く。
涙で濡れた顔、
ショーツを下ろされた太もも、
椅子の上に溢れる蜜と精――
すべてが鮮明に記録されていく。
(やめて……お願い、そんなのやめて……)
遥の声も抵抗も虚しく、ひろしは無遠慮に何枚も写真を撮る。
「遥、この写真がどうなるかわかるよな? 俺に逆らえば……どうなるか、よく考えるんだな」
(これで、遥はもう逃げられない。俺の言うことを何でも聞くしかなくなる……)
遥は震えながら、絶望の表情でうつむくしかなかった。
ショーツを引き上げる余裕もなく、ただ震え、涙をこらえる。
ひろしは服を整え、何事もなかったかのように遥の身体から離れる。
「いい子だ。大人しくしていれば、写真は誰にも見せない」
最後に冷たい声でそう言い残し、オフィスの扉を静かに閉めて立ち去った。
遥はその場に取り残され、
強い羞恥と恐怖、そして身体の奥に残る快楽の残響に打ちのめされて、
声も涙も出せず、ただ震え続けていた。
冷たい蛍光灯の下で、遥はぼんやりとカメラのシャッター音と、ひろしの言葉だけを心の奥で反芻し続ける。
今夜の記録と絶望が、永遠に消えることはないまま――。
おしまい


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