▶ 名前変換:入力フォームを開く
【眠る妹への禁断の夜】兄の歪んだ衝動と催眠の罠:vol.6(挿入する)
ひろしの手が、遥の膝の上にあった。
細い膝だ。手のひらを乗せると、骨の感触がある。体重を支えていない膝は、ただ力なく倒れている。ひろしはその膝を、ゆっくりと外側へ動かした。遥の脚が開く。内腿の白い肌が、間接照明の下に晒された。制服のままの下着が、そこにある。
ひろしはその縁に指をかけた。震えている。指が震えているのか、それとも手首から先が全部震えているのか、もうわからなかった。ゆっくりと引き下ろす。細い腰を少し浮かせて、布を通した。膝を越えて、足首まで落ちた。遥の下着が床に落ちた。音がした。リビングの静寂の中で、小さな音が鳴った。
ひろしは動けなくなった。
眼前にあるものを、見た。遥の全部が、そこにある。バイト帰りの疲れとアルコールと睡眠薬で深く眠っている妹が、今夜だけ、何も知らないまま、この姿でいる。ひろしの手が震えている。息が浅い。心臓が耳の奥で鳴り続けている。今夜ずっとこういう状態だったが、今がいちばん激しかった。
(……本当に、いいのか)
自問した。答えは出なかった。でも手は動いていた。ひろしは自分のズボンを膝まで下げた。充血して脈打っている。先端から液が滲んでいた。ずっとそういう状態だった。今夜最初からずっと。遥の頬に触れたときから。唇に触れたときから。服を脱がせたときから。遥の手に触れてもらったときから。すべてが積み重なって、今がある。
ひろしはゆっくりと腰を落として、遥の脚の間に入った。遥の内腿の温もりが、ひろしの腿に伝わってくる。近い。こんなに近い距離で遥と向き合ったことはなかった。普段は絶対に入れない距離だ。この距離に来ると、遥はすぐに壁を作って出ていく。でも今夜は、遥はどこにも行かない。眠っているから。
ひろしは先端を、遥の秘部にそっと当てた。
「……っ」
触れた瞬間、全身が強ばった。遥の粘膜の柔らかさが、先端に伝わってくる。温かい。手のひらとも、唇とも、口の中とも違う温かさ。湿っている。遥の身体が、眠りながらも、ここだけは確かに濡れていた。その事実が、ひろしの脳に直接届いた。
(……遥の身体が……ここだけ、温かい……)
ひろしはしばらくそのまま動けなかった。触れているだけで、全身から汗が出ていた。心臓が喉まで来ている気がした。これ以上進むことの意味が、頭の中でぐるぐると回っていた。でも腰は前に傾いていた。
遥は眠っている。まつ毛は動かない。呼吸は変わらない。
ひろしは腰を、前に押した。
狭かった。驚くほど狭かった。先端が、ゆっくりと押し入っていく。粘膜が先端に押しのけられていく感触。遥の身体が拒んでいるというより、そこがただ狭くて、未開だということだった。ひろしは腰の力を少しずつ込めた。息を止めていた。
「……んっ……ぅ……」
遥の口から、声が漏れた。眠りの中から届く、苦しそうな声だった。眉根がわずかに寄った。首が横に振れた。それでも目は開かない。意識は戻らない。でも、身体は確かに何かを感じていた。筋肉が微かに緊張している。抵抗しようとして、できない。
ひろしの先端が、何かを押し破った感覚があった。
遥の身体が、大きく震えた。
(……いたい……おなかの、したが……さけるみたいに……)
遥の意識の底に、鈍い痛みが届いていた。下腹部を内側から押し広げられるような圧迫感。内臓が押し上げられるような感覚。熱い。重い。それが何なのかは形にならない。ただ、痛い。変だ。苦しい。夢の中で誰かに押しつぶされているような感覚があった。逃げようとして身体が動かない。声が出ない。叫ぼうとしても喉から音が出てこない。
ひろしは動きを止めた。
遥の苦痛の表情を見て、息が詰まった。眉根が寄っている。唇が震えている。首が微かに横を向いた。こんな表情の遥を見たことがなかった。怒った顔も、呆れた顔も、冷淡な顔も見てきた。でも痛みに歪んだ顔は、初めてだった。
これでいいのか。
いいわけがない。でも止まれなかった。遥が自分を嫌いだということを知りながら、眠っている間に、こういうことをしている。それがわかっていて、それでも腰は動こうとしていた。
「……遥……」
掠れた声が出た。名前を呼んだ。返事はない。遥の眉根がまだ寄ったままで、唇がわずかに震えていた。
ひろしはゆっくりと腰を引いた。それから、また前に押した。
粘膜が先端を包む感触が変わった。深くなるにつれて、遥の身体の温もりが、先端だけでなく全体に伝わってくる。遥の内側の熱さが、全部ひろしに触れている。これが本物だと思った。童貞の二十年間で想像してきたものとは、全く別の感覚だった。温度が違う。柔らかさが違う。脈打っているものを、こちらでも感じる。生きている人間の身体の中にいるという感触が、すべて違った。
遥の身体が、また小さく震えた。
涙が、目尻からこぼれた。眠ったまま、泣いていた。
ひろしは動きを止めた。
遥の涙を見た。眠っている。意識がない。でも身体は痛みを感じていて、涙が出ている。ひろしはその涙を、指でそっと拭った。遥の頬が濡れていた。冷たかった。指先に、遥の涙の温度が伝わってきた。
「……ごめん……」
誰に言うわけでもなかった。遥には聞こえない。それでも口から出た。
ひろしは少しずつ動いた。遥の身体が揺れる。そのたびに、遥の痛みに歪んだ表情がひろしに見えた。眠っているから起きない。でも確かに、苦しんでいる。ひろしはそれを見ながら、止まれなかった。
長くは続かなかった。
童貞の二十年間が今夜初めて終わるということと、遥の身体の熱さと、自分がしていることへの背徳感が、全部一度に来た。ひろしの全身が震えた。腰が動かなくなった。
熱いものが、出た。
ひろしはそのまま動けなかった。遥の細い腰に手を添えたまま、全身の力が抜けていった。荒い息だけが続いた。時計の秒針が鳴っていた。
ひろしはゆっくりと身体を起こして、遥から離れた。
遥は眠っている。涙の跡が、頬に残っていた。眠ったまま、何も知らないまま。ひろしを嫌いなまま、今夜だけこういうことをされている。ひろしは遥の顔を見下ろした。
「……遥」
名前を呼んだ。返事はない。遥の胸が、緩やかに上下していた。
深夜二時のリビングは静かだった。エアコンの低い音だけがずっと続いている。間接照明のオレンジの光が、ソファに横たわる遥と、その傍らに膝をつくひろしを照らしていた。今夜ここで何が起きたかを、この部屋の中のものは何も知らない。時計も、壁も、床も。遥だけが知らない。明日の朝、目を覚ましたとき、遥は何を思うのだろう。体の痛みに気づくだろうか。涙の跡を感じるだろうか。でも今夜のことを知ることはできない。眠っていたから。ひろしが、眠らせたから。
ひろしの欲望が、ようやく落ち着き始めた。代わりに、部屋の静寂がひろしを包んだ。時計が深夜二時を告げていた。両親は明日の夜まで帰らない。遥はまだ眠っている。この静寂の中に、ひろしが今夜したことだけが残っていた。消えない。なかったことにはできない。でも遥は何も知らない。
兄妹の間にあった境界線は、今夜この部屋で、静かに消えた。

コメント