『契約の檻 – 第四夜:騎乗という名の選択』
ひろしの上半身は、撮影用のソファにもたれかかっていた。
彼の足は大きく開かれ、その間には、そそり立つ怒張が鎮座している。
まるで獲物を誘う蛇のように、熱と湿度を放ちながら、遥を見上げていた。
その前に立つ遥は、全身を震わせながら、目の前の“それ”を見つめていた。
「……そんなの……無理……」
彼女の声はかすれていた。
けれど、ひろしは優しい声で、いつものように囁く。
「入れるんじゃない。乗るだけ。騎乗位の構図を撮るカットだよ。カメラが求めてる“演出”さ。ね、遥……分かるよな?」
契約書。演出の同意。違約金。
それらが脳裏を埋め尽くし、拒否の言葉をかき消す。
「しかも、挿れないって言ってるだろ? 今の段階では、ちゃんと……外に出す」
ひろしの言葉に、遥の視線が揺れる。
――でも、今は……
彼女の頭の中で、別の不安が渦巻いていた。
危険日。今日、まさにそのタイミング。
基礎体温アプリに表示された、赤い日。
もし、本当に挿ってしまったら……。
その想像に、心臓が凍りつく。
だが、ひろしは遥の手を取って、自分の脚の上に導いた。
「乗ってごらん……遥。この撮影は、お前の未来を決める大事なワンシーンだ。ここを超えれば、トップにだってなれる」
遥の指先が、震えながら彼の太腿に触れる。
目の前にある生々しい男のそれが、呼吸のたびに微かに跳ねていた。
彼女はゆっくりと片脚を上げた。
ショーツはもう脱がされている。
素肌が、男の膝に触れるたび、体中がびりびりと痺れる。
「そのまま、腰を落として……そう。ゆっくり。まだ、挿れてない。……ただ、またがるだけだ」
彼女の膝が、ひろしの両脇に沈む。
その姿はまさに、騎乗の体勢。
だが――遥の秘裂は、すぐ下にある熱く脈打つ肉と、ほんの数センチしか離れていない。
「……ひろし、お願い……やっぱり、これは……っ」
「大丈夫。信じろよ。ちゃんと、お前を見てるから」
その言葉に、遥の背筋が緩む。
が――次の瞬間。
ひろしが、彼女の腰を両手で支え、
ぐい、と――肉の先端を、遥の割れ目へと押し当てた。
「や、やっ……っ!!」
熱。
硬さ。
そして、“それ”が吸い込まれるように、秘部の湿った溝に嵌まり込んでくる。
「入れてない。まだ……ちゃんと、上に乗っただけ」
そう囁くひろしの言葉とは裏腹に、遥の中では警告音が鳴り続けていた。
これ以上動けば、入ってしまう――
それも、危険日のまさにその日に。
けれど――
ひろしの指が、遥の腰を操るように、ゆっくりと動かす。
ずりゅ……ぬちゅっ……。
彼女の割れ目に、男の亀頭が密着したまま、前後に擦られた。
ぬるぬると音を立て、粘液が絡み合い、男の先端がクリトリスの下を押し上げる。
「あ……ん、んんっ……やっ、だめぇ……っ……!」
遥の声が、甘く、震えて漏れる。
「これが騎乗位。……どうだ? 自分から腰を振ってるみたいだろ?」
ひろしの言葉に、遥はかぶりを振る。
だが、その動きは反抗ではなく、恥じらいと快楽に溶けた拒絶。
彼女の腰は、男の肉を避けながら、しかし確実に擦れていた。
そして――
「遥……お前、今日、危険日だろ?」
その一言が、遥の理性を爆ぜさせた。
「え……な、なんで……っ……!」
「昨日、マネージャーから聞いたよ。アプリで記録してるって。……本番前に“仕上がり”を見ておきたかったんだ」
その言葉に、遥の背筋が凍った。
「入れないって言ったのに……っ! ちょ、ちょっと、ほんとにやばいから、やめてぇ……!」
彼女は逃げようとする。
だが、ひろしの手は強く、しっかりと彼女の腰をホールドしている。
「……だったら、動かなければいい。お前が動かなければ、挿さらない。な?」
その理屈はあまりにも冷酷だった。
“責任はお前にある”――そう言われているようだった。
でも――
遥の腰は、もう止まらなかった。
浅く、優しく、震えるように、男の肉をなぞっていた。
挿ってはいない。
けれど、擦れている。
奥に、深く、ずぶりと入る寸前の位置で――
彼女は、危険日であることを忘れるほど、
頭が白くなるような熱に囚われていた。
「ひろし……あっ……お願い……入れないって、言ったのに……!」
「うん。まだ、入れてない。……でも、ここまで来たら……遥の身体の方が、俺を求めてるよな?」
その言葉と同時に――
遥の秘裂が、ひろしの亀頭を包み込むように、かすかに口を開いた。
それは、まるで自分の意思ではないような……
しかし、確かに“自然な反応”だった。
入ってしまう――
このままでは、本当に――。
遥は、自分が跨っている事実の重さを、
身体の奥で、恐怖と快楽の混合物として受け止めていた。


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