動き出した世界、暴かれる淫らな痕跡
膝の上、抱きしめたまま、遥の膣奥にすべてを解き放ったひろしは、まだ余韻の中にいた。
静止した世界で味わう肉体の熱と満足――その幸福感は、終わりを迎えるはずだった。
だが、次の瞬間、
「え……?」
腕時計の表示が、急に点滅する。
押した覚えのないボタンが、ふいに反応してしまったのだ。
――時が、唐突に再開する。
オフィスの蛍光灯がうなる。
パソコンのファンが急に音を立てる。
そして――
遥の全身に、蓄積された快感と衝撃が、津波のように一気に押し寄せた。
「ひっ……! や、やだぁあああっ!!」
遥の体が激しく震え、抱き合う形で座るひろしの腕の中で、全身を跳ね上げる。
「っ、遥っ……! ま、待て、これは……っ」
焦るひろし。
だが、もはや誤魔化しようもない。
遥は下腹部に異物感と熱さを感じ、
強い圧倒的な快楽とともに、膣奥に満ちる熱い液体――
自分の中に何かが流し込まれたことに、すぐに気づいてしまう。
「やだ……なにこれっ、なにこれっ……!」
涙を浮かべ、遥はひろしの胸を必死で押し返そうとする。
椅子の上からずり落ち、膝を抱え込み、ショーツも履かないまま、太ももを隠して震える。
(しまった……なぜ今、時間が戻った……!?)
ひろしは額に汗を浮かべ、混乱する頭で必死に言い訳を探す。
だが、遥の瞳は恐怖と混乱で大きく見開かれ、
「課長、どうして……わたし……からだが……っ」
と、途切れ途切れに声を震わせる。
下腹部を押さえ、蜜と精が混ざった感触を必死で拭おうとする遥。
椅子や床には淫らな痕跡が残り、状況は言い逃れできない。
「遥、違うんだ、これは……」
(ダメだ、もう全てがバレてしまった……!)
遥の叫びは夜のオフィスに高く響き、
震える身体から涙が頬を伝って流れていく。
全てが暴かれたその瞬間、
静止した世界の淫らな秘密は、もう永遠に消え去ることはなかった――。


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