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【眠る妹への禁断の夜】兄の歪んだ衝動と催眠の罠:vol.4(手を触れさせる)

家庭・兄妹

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【眠る妹への禁断の夜】兄の歪んだ衝動と催眠の罠:vol.4(手を触れさせる)

遥の内腿に触れたまま、ひろしはしばらく動けなかった。

指の腹に、やわらかい温もりが残っている。太ももの内側の肌は、頬や肩より格段に薄くて、体温が直接伝わってくる感じがした。遥の下着一枚になった下半身が、間接照明の下に晒されている。呼吸のたびに、細い腹が微かに動く。胸が上下するたびに、先ほど解放した丸みが緩やかに揺れていた。

ひろしは内腿から手を引いて、一度深呼吸した。

震えは止まらなかった。いや、さっきより激しくなっていた。胸の中でうるさく鳴っていた心臓が、今は全身で感じられるくらいに脈打っていた。下腹部の熱が、ずっと続いている。これほど長く、これほど強く、こういう熱を感じたことはなかった。童貞の二十年間でこれまで何度も想像してきたことが、今夜だけは全部現実に変わっていく。その感覚が、ひろしを奇妙な夢遊病者のような状態に追い込んでいた。

(……もう、ここまで来たんだ)

ひろしの頭の中に、遥の嫌いな顔が浮かんだ。廊下ですれ違うたびに微かに眉根を寄せる表情。食事中に視線が合うと即座に逸らされる目。話しかけるたびにスマートフォンに視線を落とす動作。それがひろしの日常だった。何年もずっと、そういう距離で生きてきた。その遥が今、下着一枚でソファに横たわっている。しかも、ひろしが服を脱がせた。ひろしが触れた。今からひろしがもっと触れようとしている。

ひろしは腰を少しだけ後ろに引いて、自分のスウェットのズボンに手をかけた。震える指で、ウエストバンドを引き下ろす。下着ごと、膝のあたりまで。

夜の空気に触れた。

張り詰めた感覚があった。ひろしの肉棒は、深夜の間中ずっと続いてきた緊張と興奮で硬く充血していた。熱を持って脈打っている。先端から、透明な液が滲んでいた。ひろしはそれを見て、自分がどれだけ追い詰められているかを実感した。手の震えが収まらない。膝もかすかに震えていた。

遥の右手が、ソファの上に力なく落ちている。

細い手だった。高校生みたいな細い指。爪に薄いピンクのネイルが塗ってあった。バイト帰りの制服の裾から伸びた細い手首。普段はスマートフォンを持ったまま視線を逸らす手。ひろしが話しかけても返事をしない代わりに、その手は常にスマートフォンに向かっていた。今夜だけ、その手が力なくソファに落ちている。

ひろしはその手を、そっと持ち上げた。

持ち上げると重さがある。眠っている人間の手は、筋肉が完全に弛緩していて、支えなければ落ちていく。その重さが、ひろしの手のひら全体に伝わった。小さい。改めて感じた。遥の手は、ひろしの手のひらに乗るくらい小さかった。

遥の手首の内側に、青い血管が透けて見えた。そこにも脈が動いている。細くて、規則正しい。ひろしはその脈を親指でそっと押さえて、確かめた。生きている。眠りながら、ひろしが何をしていても、遥の心臓はただ静かに動き続けている。その事実が、ひろしの胸の奥をぎゅっと締め付けるような感覚を作った。

ひろしはゆっくりと、遥の手を自分の股間へと近づけた。

指先が触れた。

「……っ」

声が漏れた。意図していない声だった。遥の指先が、ひろしの先端に触れた瞬間の感触。女性の指が、ここに触れている。そのことだけで、全身が一瞬硬直した。右手が使い慣れた感触とは、全く違った。皮膚の柔らかさが違う。温度が違う。力の入り方が違う。爪がある感触が、違う。

遥の指先は力なく、触れているだけだった。でもそれが、ひろしにとっては信じられない感触だった。二十年間、自分の右手しか知らなかった。女性の手にこんな場所を触れてもらう日が来るとは、本気で思っていなかった。

ひろしは自分の手を重ねて、遥の手をそっと包んだ。細い手が、ひろしの手の中に収まる。指を開かせて、自分のものを握らせた。遥の手が、それを包んだ。小さな手が、硬くなったものを根元から握っている。

(……なにか、あつくて……かたい……)

遥の意識の底に、異質な感触が届いていた。手のひらに何かを握らされている。熱い。硬い。脈打っている。それが何なのか、眠りの中の遥には形が結べない。アルコールと睡眠薬が溶かした意識の中で、ただ変だ、という感覚だけが漂っていた。夢の中で、重くて熱いものを誰かに押しつけられている。でも目が開かない。身体が動かない。

ひろしは遥の手を上から包んだまま、ゆっくりと動かし始めた。

女性の手に触れてもらうのが、初めてだということに気づいた。童貞の二十年間で、こういう形で女性に触れてもらったことは一度もない。自分の右手の感触しか知らなかった。だから今、遥の柔らかい手が動くたびに、ひろしの頭の中が真白になりそうになった。皮膚の薄さが違う。体温の伝わり方が違う。指先の柔らかさが違う。全部が違った。これが本物の感触だ。何度想像してきても、実際は全く別物だった。

「……遥……」

掠れた声が口から漏れた。誰かに聞かせるためではない声だった。ただ名前を呼んだ。それだけだ。遥は眠っている。ひろしのことを嫌いなまま、今夜だけはひろしの手の中で、こういうことをさせられている。その事実が、ひろしの腹の奥に重くのしかかった。嫌いな兄の手に自分の手を握られているのに、遥は何も知らない。

「……ん……んぅ……」

遥の口から、小さな声が漏れた。手が無意識に動いたのか、それとも遥の夢が揺れたのか。指先が微かに動いた。それだけで、ひろしの全身に鋭い震えが走った。

ひろしは動きを止めた。

数秒間、何も動かなかった。遥の呼吸は変わらなかった。まつ毛は閉じたままで、起きる気配がない。ひろしは息を吐いた。

先端から滲んだ液が、遥の手のひらを濡らしていた。自分の液が、遥の手に付いている。ひろしはその事実を、視覚で確かめた。眠っている遥が知らないうちに、こういうことが起きている。その光景が、ひろしには現実のものとは思えなかった。夢の中にいるのか、現実の中にいるのかわからない。でも遥の手の温かさは本物だった。それだけは確かだった。

ひろしはゆっくりと遥の手を離して、ソファの上に戻した。遥の手が、力なく落ちる。ネイルの薄いピンクが、間接照明の下で微かに光った。

遥の顔を見た。相変わらず穏やかに眠っている。わずかに開いた唇から、規則正しい吐息が漏れている。この場所に来る前、ひろしは何百回も遥の唇を想像してきた。シャンプーの匂いを廊下で嗅いだとき。洗濯かごを見たとき。遥の声を壁越しに聞いたとき。想像の中の遥は常にひろしを嫌っていたが、唇の感触だけは想像が許してくれなかった。今夜すでに三度触れた。あの柔らかさと温かさが、まだ唇に残っている気がした。

(……遥……もう少しだけ……)

時計が深夜一時を過ぎた。両親が帰るのは明日の夜だ。この家には、まだ長い時間がある。遥はまだ眠っている。睡眠薬の効果は続いている。ひろしには、まだ時間があった。焦る必要はなかった。それでも、次に何をするかはもう決まっていた。決まっていた、というより、今夜最初からずっと、そこに向かっていたのだ。

ひろしの視線は、その唇に向かった。

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