操りの終焉──ひろしの去ったあと、美咲に残されたすべて
美咲はベッドの上で、
全身を涙と汗、精液と愛液にまみれながら、
まだ膣奥から溢れ続ける熱と脈動に翻弄されていた。
配信はまだ終わらず、
コメント欄は熱狂と狂気で埋め尽くされている。
だが、ひろしは――
サングラスを外すことなく、
静かにシャツとスラックスを身につけ、
淡々と身だしなみを整えていく。
美咲の上で、先ほどまで本能のままに交わっていた男が、
いまや何事もなかったかのようにベルトを締め、
マスクを直し、
その場を一瞥する。
「よく頑張ったな、美咲。
きっと、君は今日から本当の“女”になる」
最後にそうだけ告げると、
ホテルのドアは静かに閉められた。
ひろしは誰にも気付かれぬよう廊下へ消え、
高鳴る心臓の音だけがその余韻を刻む。
――その瞬間だった。
まるで呪縛が解けたように、
美咲の身体から操りの支配がふっと消えていく。
「え……? 動ける……?」
手足が自分のものになる。
が、すぐに圧倒的な違和感が襲う。
「どうして、私……裸で……?」
ベッドの上、シーツにはぬめる白濁が広がり、
太ももには、溢れる精液と愛液が筋をつくって流れ落ちている。
自分の身体中、乳首も、膣も、アナルも、
まだ微かに疼いて止まない熱が宿っている。
そして――
脳内に全ての記憶が鮮明に蘇った。
コンサートのステージでの羞恥。
止まらぬ絶頂と涙、
誰にも止められなかった肉体の昂ぶり。
ラブホテルへ向かう自分の脚。
SNSでの配信告知、
何万人もの視聴者の前で晒した身体、
懇願して飲み干した精液。
自分から腰を振って、
生配信で“危険日”を告白しながら
中に欲しいと叫び、
何度も、何度も絶頂を繰り返したこと――
全てが、まるで現実の出来事のように鮮やかに、脳裏に焼きついている。
「うそ……
そんな……
私……本当に……全部、自分でやってた……?」
美咲の意識は、
自分が「操られていた」ことも、
同時に「それを止められなかった」現実も、
どちらも容赦なく突きつけられる。
配信画面はまだ生きている。
数万人の視線がいまもそこに注がれている。
コメントには、
「伝説だった」「本当にありがとう」「また見せてほしい」「美咲、お疲れ」
など、興奮と達成感、そして惜しむ声が渦巻いている。
美咲は、
シーツを掴みながら涙をぽろぽろとこぼす。
自分が何をしてしまったのか、
なぜ止められなかったのか、
いくら考えても、答えは出ない。
だが、
身体に残る感覚は、すべて本物だった。
膣の奥にまだ熱いものが残り、
アナルは軽い痛みを訴え、
乳首は汗で濡れ、
自分の息遣いは乱れたまま。
「これが……現実……
私、全部……見せてしまった……」
鏡の前、
自分の姿を見れば、
今までとはまるで違う「女の顔」がそこにある。
扉の向こう、ひろしの姿はもうない。
けれど、彼が残した痕跡は
美咲の身体にも、意識にも、
永遠に消えないものとして刻まれた。
「もう……私は戻れない……」
最後に残るのは、
自分の声、涙、快感、羞恥、そして確かな記憶。
部屋の中に、
静かな夜だけが広がっていた――



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