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【契約】契約書の罠、遥の撮影(撮影後に妊娠の可能性に気づき動揺する遥)vol.7
あの地獄のような地下スタジオでの撮影から、一週間が経過していた。
遥は薄暗い自室のベッドの上で、膝を抱えたまま一歩も動けずにいた。
カーテンは閉め切られ、部屋の空気は重く澱んでいる。
彼女の目は落ち窪み、かつて清楚で明るかった女子大生の面影は、もはやどこにも残っていなかった。
(こない……どうして……っ……)
毎月、必ず正確な周期で訪れていた生理が、予定日を過ぎても全く来る気配がない。
それどころか、下腹部には経験したことのない鉛のような重鈍い違和感が張り付いており、微熱が何日も下がらなかった。
胸が妙に張り、下着が擦れるだけで嫌な感覚が走る。
それは、ネットで調べた『妊娠初期症状』と、恐ろしいほどに一致していた。
あの日、あの男の巨大な肉の塊に処女を無残に引き裂かれた記憶が、フラッシュバックのように何度も脳裏に蘇る。
危険日だと知りながら、男は避妊もせずに大量の精液を遥の体内に叩き込んだ。
純白のレース下着を血と精液で汚され、痛みと恐怖で痙攣し続けた自分の無様な姿は、すべて高画質のカメラで記録されてしまった。
違約金50万円という契約書の罠から逃れるために、文字通り自分の人生のすべてを売り渡してしまったのだ。
「いやっ……いやぁぁぁっ……!」
両手で耳を塞ぎ、頭を激しく振るが、記憶は消えない。
お腹の奥底に、あの時の熱く汚らわしい白濁液がまだ残っているような悍ましい錯覚に襲われ、遥は急いでトイレに駆け込み、胃液を吐き出した。
「うぇっ……げほっ……はぁっ……はぁっ……」
便器を抱え込みながら、ボロボロと涙がこぼれ落ちる。
快感など、1ミリたりともなかった。
ただただ痛くて、恐ろしくて、人間としての尊厳を粉々にされるだけの地獄だった。
なのに、どうしてこんな無慈悲な結果が突きつけられようとしているのか。
もし、本当に妊娠していたら。
大学にはもう通えない。真面目で厳格な両親になんて説明すればいいのか。
『怪しいモデル契約に騙され、地下室でレイプ同然の撮影をされて、見知らぬ男の子どもを身ごもりました』などと、言えるはずがない。
(たしかめなきゃ……でも、こわいっ……)
洗面台の鏡に映る自分は、幽霊のように青白く、生気がなかった。
その震える手には、昨日薬局で買ってきた『妊娠検査薬』が握られている。
これを使えば、すべてが確定してしまう。
わずかに残された『ただ遅れているだけかもしれない』という希望すらも、完全に断たれてしまうかもしれない。
しかし、現実から目を背け続けることはできなかった。
遥は震える手で検査薬のパッケージを開け、息を止めるようにして採尿部に尿をかけた。
水平な場所に置き、判定が出るまでの3分間が、永遠のように長く感じられた。
(おねがい……神様、おねがいします……っ……わたしがバカでした……だから、おねがい……っ)
両手を強く握り締め、必死に祈り続ける。
今まで生きてきて、これほどまでに強く神に祈ったことはなかった。
普通の人生に戻りたい。ただそれだけなのに、どうしてこんな罰を受けなければならないのか。
そして、無情にも3分が経過した。
遥は、心臓が爆発しそうなほどの恐怖と闘いながら、ゆっくりと薄く目を開け、検査薬の判定窓を覗き込んだ。
そこには――。
濃く、くっきりと、赤い線が『二本』浮かび上がっていた。
陽性。
妊娠反応、あり。
「あ……ぁ……っ……」
遥の手から検査薬が滑り落ち、カランと虚しい音を立てて床に転がった。
膝から力が抜け、冷たい洗面所の床にへたり込む。
「うそっ……うそでしょ……っ……なんで……なんでぇぇっ!!!」
絶望の底から絞り出されたような叫び声が、狭い空間に響き渡った。
腹の奥底に、自分を犯し、人生を破壊したあの下劣な男の遺伝子が、確実に根を張ってしまったのだ。
望まない命。
汚らわしいレイプの結晶。
それが自分の胎内で細胞分裂を繰り返し、少しずつ大きくなっていくという事実が、遥の精神を完全に崩壊させた。
(だめだ……もう、おわりだ……わたしの人生、ぜんぶ、おわっちゃった……っ)
頭を抱え、獣のように泣き叫ぶ遥。
契約書の違約金というたった一つの罠が、一人の少女の未来を完膚なきまでに叩き潰した。
この先、中絶を選ぶにしても、産むにしても、あの地下室での映像が存在する限り、彼女が普通の生活に戻れる日は二度と来ない。
暗い絶望の淵で、遥はただ自身の愚かさを呪い、冷たい床に突っ伏したまま、永遠に明けることのない闇の中で泣き続けることしかできなかった。
床に転がった検査薬の二本の赤い線が、まるで遥の人生に対する死刑宣告のように冷たくこちらを見つめ返している。
(どうしよう……おろさなきゃ……でも、お金なんてない……)
違約金の50万円すら払えずにあんな撮影を強要されたのに、中絶手術の費用など用意できるはずがなかった。
親に泣きついて真実を話す?
厳格な父親は激怒し、悲観的な母親は倒れてしまうかもしれない。
そもそも、あの撮影データがすでにネットの裏側で売買されていたら、家族ごと社会的に抹殺される。
誰にも相談できない。どこにも逃げ場がない。
巨大な絶望の壁が四方から迫り、遥の細い首をギリギリと締め上げていく。
息をするたびに、自分の身体の中に別の生命が巣食っているという悍ましい現実が襲いかかってくる。
下腹部に感じる微かな熱が、今はただひたすらに悍ましく、気持ち悪かった。
自分の体内にエイリアンのような異物が寄生し、自分の栄養を吸い取って大きくなろうとしている。
「だして……わたしのなかから、でていってよぉっ……!」
泣き狂いながら、遥は自分の下腹部を何度も両手で強く殴りつけた。
ドスッ、ドスッと鈍い音が響くが、一度宿ってしまった残酷な運命がそんなことで消えるはずもない。
ただ痛みだけが残り、彼女の心は完全に壊れてしまった。
明るい未来を描いていた女子大生は完全に死に絶え、後には見知らぬ男の精液に汚染され、望まぬ命を宿して狂うだけの哀れな肉の器だけが残されたのだった。
床に転がった検査薬の二本の赤い線が、まるで遥の人生に対する死刑宣告のように冷たくこちらを見つめ返している。
(どうしよう……おろさなきゃ……でも、お金なんてない……)
違約金の50万円すら払えずにあんな撮影を強要されたのに、中絶手術の費用など用意できるはずがなかった。
親に泣きついて真実を話す?
厳格な父親は激怒し、悲観的な母親は倒れてしまうかもしれない。
そもそも、あの撮影データがすでにネットの裏側で売買されていたら、家族ごと社会的に抹殺される。
誰にも相談できない。どこにも逃げ場がない。
巨大な絶望の壁が四方から迫り、遥の細い首をギリギリと締め上げていく。
息をするたびに、自分の身体の中に別の生命が巣食っているという悍ましい現実が襲いかかってくる。
下腹部に感じる微かな熱が、今はただひたすらに悍ましく、気持ち悪かった。
自分の体内にエイリアンのような異物が寄生し、自分の栄養を吸い取って大きくなろうとしている。
「だして……わたしのなかから、でていってよぉっ……!」
泣き狂いながら、遥は自分の下腹部を何度も両手で強く殴りつけた。
ドスッ、ドスッと鈍い音が響くが、一度宿ってしまった残酷な運命がそんなことで消えるはずもない。
ただ痛みだけが残り、彼女の心は完全に壊れてしまった。
明るい未来を描いていた女子大生は完全に死に絶え、後には見知らぬ男の精液に汚染され、望まぬ命を宿して狂うだけの哀れな肉の器だけが残されたのだった。
床に転がった検査薬の二本の赤い線が、まるで遥の人生に対する死刑宣告のように冷たくこちらを見つめ返している。
(どうしよう……おろさなきゃ……でも、お金なんてない……)
違約金の50万円すら払えずにあんな撮影を強要されたのに、中絶手術の費用など用意できるはずがなかった。
親に泣きついて真実を話す?
厳格な父親は激怒し、悲観的な母親は倒れてしまうかもしれない。
そもそも、あの撮影データがすでにネットの裏側で売買されていたら、家族ごと社会的に抹殺される。
誰にも相談できない。どこにも逃げ場がない。
巨大な絶望の壁が四方から迫り、遥の細い首をギリギリと締め上げていく。
息をするたびに、自分の身体の中に別の生命が巣食っているという悍ましい現実が襲いかかってくる。
下腹部に感じる微かな熱が、今はただひたすらに悍ましく、気持ち悪かった。
自分の体内にエイリアンのような異物が寄生し、自分の栄養を吸い取って大きくなろうとしている。
「だして……わたしのなかから、でていってよぉっ……!」
泣き狂いながら、遥は自分の下腹部を何度も両手で強く殴りつけた。
ドスッ、ドスッと鈍い音が響くが、一度宿ってしまった残酷な運命がそんなことで消えるはずもない。
ただ痛みだけが残り、彼女の心は完全に壊れてしまった。
明るい未来を描いていた女子大生は完全に死に絶え、後には見知らぬ男の精液に汚染され、望まぬ命を宿して狂うだけの哀れな肉の器だけが残されたのだった。


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