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オフィスレディーが堕ちる夜―純愛か絶望か・・・(色っぽく脱いでみな 撮影するから)vol.4
安っぽいビジネスホテルの密室。タバコと古びた芳香剤の臭いが染み付いた重苦しい空気が、寿子の肺を塞ぐように充満していた。
警備員の男の不潔で荒い手が、寿子が大切に着ていた職場のブラウスのボタンを、引きちぎるような乱暴な手つきで外し始める。
「やめっ……あ……!」
「大丈夫だ。あのエリート課長さんより、俺のほうがちゃんと優しくしてやるよ。ほら、変に暴れるな。スマホのカメラがブレちまうだろ?」
男の反対の手には、赤い録画ランプが不気味に点滅するスマートフォンが握られていた。その小さなレンズが、まるで銃口のように寿子の心臓を撃ち抜いている。
『断ってここから逃げ出せば、あのオフィスの写真を会社中に一斉送信する』
その脅迫の事実だけが、寿子の小さな身体を金縛りのように完全に支配していた。
「さ、早くしろよ。お前が自分で脱ぐんだよ」
威圧的な命令の声。寿子はうつむき、恐怖でガタガタとわななく手で、残されたブラウスのボタンに自分の指をかける。心臓が、ドクンドクンと肋骨を突き破りそうなほど早鐘のように暴れていた。
「……うっ……ひぐっ……」
ボタンを一つ外すたび、下着越しの肌が、冷たい部屋の空気に無残に晒されていく。
(こんな姿……課長以外の男の人に……見られるなんて……)
心のなかで何度もそう叫びながら、それでも寿子は、社会的な死と、愛しいひろしの人生を壊してしまうという恐怖の命じるままに、ゆっくりと、まるで自分の尊厳を一枚ずつ剥がす儀式のようにブラウスを脱いでいった。
警備員のスマホのカメラが、冷徹にその様子を記録し続ける。赤いランプの一点に、寿子の絶望に満ちた視線が吸い込まれる。カシャリ、という無機質なシャッター音が、静まり返った部屋に響いた。
「いいぞ、もっとゆっくり。そうそう、ボタンはひとつずつな。焦るなよ」
下劣に命じられるたび、寿子の白い指が悲鳴を上げるように震える。胸元のボタンを最後まで外し、清楚な白いブラジャーが、薄暗い部屋の灯りにくっきりと浮かび上がった。
反射的に、寿子はむき出しになった胸元を両腕で隠すように交差させた。しかし、男の無慈悲な声がすぐにそれを許さない。
「隠すな。両手は体の横だ。ほら、早くしろ」
「……いやっ……見ないで……」
「見ないで、じゃないだろ? 見せるためにここに来たんだろうが」
冷たい嘲笑に、寿子はおずおずと、涙をこぼしながら腕を下ろすしかなかった。未成熟ながらも柔らかな胸の谷間が、男の視線とカメラのレンズに完全に捕捉される。
「ほら、次はスカートだ。立って脱げ」
命じられるまま、寿子はベッドから立ち上がる。震える足に力が入らず、よろけそうになるのを必死に堪えながら、背中のファスナーに手を伸ばした。ジジッ、という絶望の音が響き、恥ずかしさで脚を固く閉じたまま、そろりとタイトスカートを床に落とす。
ブラジャーとショーツだけの、完全な下着姿。それだけで、体中から冷や汗が噴き出し、頭が真っ白になるほどの強烈な羞恥と屈辱が襲いかかってきた。目の前のカメラが、舐め回すように無遠慮に寿子の全身をなぞり、記録していく。
「やめて……お願い、します……もう、許して……」
心の中で何度も繰り返していた悲鳴が、ついに声となって口からこぼれた。しかし、その懇願は男の加虐心をさらに煽るだけの結果にしかならなかった。
警備員の男は、興奮で息を荒くしながら、カメラを寿子の顔に近づけて命じる。
「ブラも脱げ。ちゃんとゆっくり、色っぽく見せろよ」
「……っ、そんな……できません……っ」
「できない? じゃあ、あの課長さんに今すぐ写真を……」
「や、やめてっ! 脱ぎます……脱ぎますから……!」
寿子の細い手が、絶望的なためらいと共に、背中のブラのホックへと回される。指先が激しく震え、ホックがなかなか外れない。警備員のせっつくような舌打ちと、録画の赤い光が、寿子の精神を限界まで追い詰めていく。
やっとの思いで金属のホックを外し、ゆっくりと肩ひもを滑らせる。布地が落ち、隠されていた真っ白な双丘と、まだ誰にも吸われたことのない淡い色の蕾が、無防備に空気に晒された。
恥ずかしさで全身の血が逆流し、顔も首筋も火のように熱く火照っているのが自分でもわかる。隠したい。消えてしまいたい。死んでしまいたい。
(ひろしさん……助けて……怖いよ……っ)
無言の涙が、堰を切ったように頬を伝い落ちる。ブラが床に落ちる小さな音が、寿子には処刑の鐘の音のようにやけに大きく響いた。
完全に裸になった上半身を、本能的に両腕で隠そうとする寿子。しかし、またしても冷酷な命令が飛ぶ。
「両手を体の横にしろって言ってるだろ。ほら、もっと堂々と胸を張って見せろ」
「……ううっ……ひぐっ……」
圧倒的な暴力の恐怖と、社会を人質に取られた屈辱の命令に逆らえず、寿子は固く目を閉じて、泣きじゃくりながらゆっくりと両手を体の横へ下ろした。小ぶりで純潔な乳首が、警備員のカメラにドアップで収められる。その様子を、男は下卑た笑いを浮かべながら満足げに録画し続けていた。
「次はショーツだ。ベッドの上に立って、腰をくねらせながら色っぽく脱いでみろ」
「……っ、無理です……そんなこと……」
寿子の羞恥は、もう限界をとっくに超えていた。これ以上は精神が崩壊してしまう。それでも、“断ればひろしの人生が終わる”という呪縛が、彼女の身体を奴隷のように縛り続けている。
ふらつく足取りでベッドの上に立つと、足元から警備員の粘着質な視線とカメラのレンズが、舐めるように這い上がってくる。震える指で純白のショーツのゴムをつまみ、男の命令通りに、ゆっくりと、ひたすらにゆっくりとショーツを膝下まで降ろしていく。
守られていた最後の防波堤が崩れ去り、誰にも見せたことのない柔らかな下腹部が、安ホテルの薄暗い明かりと無機質なカメラのレンズの前に、完全にさらけ出された。
「ほら、全部脱いで蹴り飛ばせ。両足を揃えて、こっち向いて立て。手で隠すなよ、絶対にだ」
寿子は、生まれたままの全裸の姿で、ただ一人、中年男とカメラの前に立たされた。震える身体。寒さではない、純粋な恐怖と絶望による震えだ。
大粒の涙が次々と頬を伝い、過呼吸気味の荒い呼吸だけが部屋に悲痛に響く。
警備員は満足げにスマホを構え続け、さらに残酷な要求を突きつけてきた。
「お前、男に見せるときは、もっと笑えよ。ほら、恥ずかしい泣き顔のまま、下の毛を自分で開いて、中までよく見えるようにしてみろ」
「……いやっ……いやあああッ……!」
最悪の命令。寿子の口から、ついに壊れたような絶叫が漏れた。しかし、男は冷酷にスマホの画面を指差す。
寿子は、自分の精神が粉々に砕け散る音を聞いた。もう、逆らう気力すら残っていない。
激しく震える両手で、自分の太ももの内側に触れ、固く閉じた秘唇を、カメラのレンズに向かってそっと押し開く。純潔の証である淡いピンク色の粘膜が、無惨にもカメラのフラッシュの光にさらされた。快感など一切ない。そこにあるのは、永遠に消えない傷を魂に刻まれる圧倒的な苦痛だけだ。
羞恥と絶望の涙が、枯れることなく静かに頬を濡らし続ける。
「いいぞ、そのまま、もっと色っぽくポーズとってみな」
「腰を突き出して、今度は後ろを向いて、尻の穴も見せてみろ」
寿子は、警備員の下劣な指示に従い、自分の心を完全に殺して、人形のようにゆっくりと、命令どおりに身体を動かし続けた。録画の赤いランプが、この地獄のような屈辱のすべての瞬間を、デジタルデータとして永久に記録し続けている。
「その絶望した顔、すごくいいよ。お前みたいなすましたOLが堕ちていく姿は、たまらなく興奮するぜ……」
寿子の全身は、果てしない絶望と屈辱のなかで、まるで熱病に冒されたように火照り、全ての毛穴から羞恥が浮き上がっていた。男の卑猥な言葉を浴びるたび、自分の存在価値が汚物にまみれていくのを感じる。
だけどもう、何も考えられなかった。考えることを、脳が拒絶していた。
(ひろしさん……助けて……助けてください……)
永遠に続くかと思われる暗黒の密室のなかで、寿子はただ、心の奥底で彼のことだけを、声にならない悲鳴で呼び続けていた。
オフィスの夜に芽生えた淡く純粋な初恋は、男の下劣な欲望と暴力的な悪意によって、最も残酷な形で踏みにじられ、絶望の淵へと沈んでいったのだった。

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