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万引き一度の過ち 撮影された少女は店長の性処理の餌食に:END(お願いされたなら――迎え入れる瞬間まで)
ひろしは、スマートフォンをゆっくりと机の上に置いた。
カメラが遥から離れた瞬間、遥はわずかに息をついた。が、それは束の間の錯覚に過ぎなかった。レンズが向かなくなっただけで、ひろしの視線は変わらず、遥の全身の上にあった。むしろカメラがなくなったことで、ひろしの目だけが遥のすべてを見つめている、という事実が濃くなった気がして、遥の肌が粟立った。
(……終わった……もう……)
ひろしが、ゆっくりと膝をついた。遥のすぐ前。床の冷たさがひろしの膝越しに伝わっているはずなのに、その表情はまるで揺らがない。遥はその無表情が怖かった。怒りでも欲情でもない、ただ淡々と事を進める人間の冷酷さが、言葉よりも深く遥を傷つけた。
「そこまで頼まれたら、しないとな」
感情のない声。同意でも、情けでも、ない。ただ、次の手順を告げる声。
遥の中で何かが音を立てて折れた。
「ほら、準備しろ」
遥は震える唇で何かを言おうとした。しかし、声が出なかった。あれほど言葉を絞り出したのに、今は一音も出てこない。喉が詰まっている。ひろしの視線が、遥の全身を静かに舐めている。
「……本当に……入れるんですか……」
声になったのは、それだけだった。懇願でも抵抗でもない、ただの確認。もうそれしかできなかった。
「頼んだのはお前だ。足を両手で持って、ちゃんと開いて見せろ」
遥は何度も首を横に振った。しかし手は動いた。自分でも信じられないことに、震える両手が太ももの裏に回り、力なく、しかし確実に、脚を持ち上げはじめた。
(……違う……やだ……でも……帰りたい……)
矛盾した感情が渦巻いていた。嫌だ、という気持ちと、早く終わらせて帰りたい、という気持ちが、遥の内側でぐちゃぐちゃに絡み合っていた。その両方が本当で、どちらも本音で、だからこそ、遥の身体は遥の意識の半歩先を動いた。
冷たい床の上、全裸の遥が、内腿を晒したまま仰向けになっている。蛍光灯の白い光が、遥のすべてを余すことなく照らしていた。
ひろしが静かにベルトを外した。
金属の音が、密室に響く。
遥は目を背けようとしたが、ひろしの指が遥の顎をつかんで、正面に向けた。逃げることを、許さなかった。
「ちゃんと見ろ。頼んだんだから、最後まで見届けろ」
ひろしのものが、露わになった。
遥は息を詰めた。見たくなかった。しかし見せられた。それが遥の現実だった。硬く、熱を持ち、脈打っているそれが、遥のすぐ目の前に存在している。頭の理解が一瞬遅れて、身体が先に反応した。全身の筋肉が一斉に収縮して、逃げろ、という本能的な命令を発した。
しかし、逃げる場所はなかった。
ひろしが遥の太ももの内側に手を置いた。押さえるというより、確認するような手つきだった。それがかえって嫌だった。乱暴に扱われる方が、まだ戦いようがある気がした。こんな静かな動作は、遥が逃げることも、抵抗することも、最初から想定していないような冷酷さがあった。
「……やだ……やっぱり怖い……やめてください……」
声になった。最後の、細い声。
「もう遅い」
ひろしの声は静かで、短かった。言い訳も、慰めも、一切なかった。ただ事実だけが告げられた。その言葉の簡潔さが、どんな長い脅し文句よりも遥を絶望させた。
ひろしの肉棒の先端が、遥の秘部に触れた。
熱かった。
それだけが、最初の感覚だった。熱い。硬い。自分の身体の外側のものが、今まで何も触れたことのなかった場所に当たっている。その事実だけが、遥の神経を焼くように走った。
(……いや……いや……いや……)
心の中で同じ言葉が繰り返されるが、声にはならない。喉が完全に固まっている。唇だけが微かに動いて、音のない言葉を形作る。
ひろしは急がなかった。
それがまた、遥には恐ろしかった。乱暴に押し付けられるのではなく、ゆっくりと、確実に、遥の身体の抵抗を確かめながら進んでくる。まるで遥が怯えるのを、楽しんでいるかのように。
「痛かったら言え。止めはしないが、聞いてやる」
遥の花唇が、外からの圧力を受けて、わずかに変形し始めた。遥はその感触を、下腹部の奥で感じた。押されている。押し広げられようとしている。身体の奥が、本能的に収縮して抵抗しているのが分かった。しかしひろしは、その抵抗を静かに無視して、じわじわと前進した。
遥の息が止まった。
痛みとは少し違った。圧迫感だった。下腹部の奥を、何か大きなものが無理やり押し広げていく感覚。それは「鈍い」という言葉がもっとも近い痛みで、遥はその痛みを表現する言葉を持っていなかった。ただ、奥で何かが耐えがたい圧力を受け続けている、という事実だけが全身に伝わっていた。
「……っ……あ……痛い……」
声がかすれた。自分でも気づかないうちに、声が漏れていた。「痛い」という言葉は、懇願ではなく、ただの事実の報告だった。
ひろしは、一瞬動きを止めた。しかしそれは止まったのではなく、次の動きのための溜めだった。
遥の腰を両手でしっかりと抱えた。逃げないように。ずれないように。その手の力が、遥に「もう終わりだ」という現実を告げていた。
「全部、入れる」
短い宣告。
腹の底を、鈍重な異物が侵していく感覚が広がった。遥はその瞬間、歯を食いしばり、奥歯が軋むほど噛みしめながら、声を殺した。声を出してはいけない、という本能的な命令だけが、遥をかろうじて繋ぎ止めていた。
ひろしの動きは、ゆっくりとしていた。
急がない。遥の反応を確かめながら、少しずつ、少しずつ進んでくる。その丁寧さが、遥には却って辛かった。乱暴に押し込まれるなら、怒りで対抗できたかもしれない。しかし静かに、少しずつ奥へと進んでくる感触は、遥が抗うための怒りを奪った。ただ、腹の奥の圧迫感と鈍痛だけが積み重なっていった。
遥の指先が、床の冷たい感触を必死に掴もうとした。何か現実のものを掴んでいなければ、意識が遠くへ流れてしまいそうだった。爪が床の継ぎ目に引っかかって、そこだけが今の遥の現実との接点だった。
「……っ……あ……あっ……」
声を殺しているつもりなのに、息が漏れる。喉の奥で詰まった音が、断片的に外に出てきてしまう。それを聞いたひろしが、一瞬動きを緩めた。
「声を出すなと言っただろう」
低い声。怒りではなく、ただの注意。しかしその言葉が、遥をまた強く縮こまらせた。唇を引き結び、奥歯を噛みしめ、全身で声を堰き止める。涙が頬を伝った。泣くつもりはなかったのに、身体が勝手に涙を出していた。
腹の底に、鈍い圧迫感が満ちていた。
それは痛みと圧力の中間にあるような感覚で、遥には正確な言葉が見つからなかった。ただ「奥」が、今まで感じたことのないほど圧迫されていた。異物が、自分の内側の空間を作り変えているような、その侵入の感覚だけが克明だった。
(……帰りたい……家に……帰りたい……)
その言葉だけが、遥の意識の中に残っていた。
もう何も考えられなかった。恥辱も、怒りも、悲しみも、全部一緒に溶けて、ただ「帰りたい」という一点だけが遥の芯に残っていた。
「これが、お前が頼んだ結果だ」
ひろしの声は、密室の空気の中に滲んだ。
遥は、身体の芯を貫く圧迫感と鈍痛の中で、ただ天井を見上げた。蛍光灯の白い光。変わらない天井。この部屋の外に、自分の日常が存在するという事実が、もう遠い夢のことのように思えた。
身体も心も、すべてを奪われた夜。
遥は、密室の事務所で、ひろしに迎え入れられたまま、ただ耐え続けた――。

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