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【強制絶頂】イッたら負けのゲームで、何度もイかされる遥:END(命令どおりに堕ちる)
自分で言え、と神崎は言った。何をしてほしいのか。どうされたいのか。最後は、お前の口で全部言え。鏡の中で、神崎の唇がその言葉をなぞるのが見えた。遥は鏡の縁を握ったまま、凍りついたように動けなくなった。
命令されるのは楽だった。言われたとおりにしていれば、恥ずかしさも、迷いも、全部神崎に預けられた。けれど最後の命令は、その預けたものを全部、遥に返してくるものだった。何をしてほしいか。それを言うのは、命令に従うことであり、同時に、自分の欲望を自分で認めることだった。
神崎は動きを止め、遥の中に根元まで沈めたまま待っていた。言わなければ、動かない。その沈黙が、そう告げていた。鏡の中の女が、唇を震わせている。何か言おうとして、言えずにいる。遥は、その女の顔を見つめた。
「……奥を、もっと、突いてください」
声に出した瞬間、鏡の中の女の頬が、さっと赤く染まった。神崎は、それだけか、と聞いた。遥は唇を噛んだ。それだけではなかった。言ってしまったら、もう戻れない。けれど、もう戻りたくなかった。
「強く……壊れるくらい、強く。それで、最後は……中に、ください」
言い終えた瞬間、遥の脚の間から、とろりと何かが溢れ出した。自分の言葉に、身体が勝手に応えていた。鏡の中で、神崎の目がわずかに細められた。よく言えた、と彼は低く言った。それから、遥の腰を両手で掴み直した。
最初の一突きで、遥の身体が鏡に向かって押し出された。鏡の縁を握る手に力がこもり、額が鏡に触れそうになる。神崎は、遥が口にしたとおりに突いた。奥を、強く。遥の口から、叫びに近い声が漏れた。鏡の中の女が、目を見開いていた。
神崎の動きは、遥の言葉をなぞるように激しくなっていった。奥を、もっと。強く。壊れるくらい。自分で言った言葉が、そのまま身体に打ち込まれていく。命令されていたときよりも、ずっと逃げ場がなかった。これは全部、自分が望んだことなのだから。
鏡の中で、女の顔がどんどん崩れていった。口は開いたまま閉じられず、目からは涙が溢れ、髪は汗で顔に貼りついている。遥は、それが自分だと分かっていながら、目を離さなかった。命令されたからではない。自分の、この顔を、最後まで見ていたかった。
「イく、イきます……主任、見てて……っ」
見てて、と言ったのは初めてだった。神崎は鏡越しに、遥の目をまっすぐに見ていた。その視線を受け止めたまま、遥はイった。膝が崩れ、鏡の縁から手が滑った。神崎の腕が遥の腰を抱え、倒れることを許さず、そのまま突き続けた。
イっている最中の中を、神崎は容赦なく突いた。壊れるくらい、と遥が言ったからだった。波が引く間もなく、次の波が来る。遥はもう立っていられず、神崎の腕にぶら下がるようにして、ただ揺らされていた。鏡の中で、女の身体が人形のように揺れていた。
神崎の息が、鏡を曇らせるほど荒くなった。中で、神崎のものが張り詰めていく。遥は霞んだ目で、鏡の中の神崎を見た。神崎も、遥を見ていた。最後だ、と彼の唇が動いた。遥は、最後の力で頷いた。
最後の数回は、それまでよりもさらに深く、重かった。奥の壁を突き破るような一撃のあと、神崎の腰が遥の尻に押しつけられたまま止まった。遥の中で、熱いものが噴き上がった。言ったとおりに、中に。遥は鏡の中で、自分がそれを受け止める顔を見ていた。
注がれる熱に押し出されるように、遥はもう一度イった。声はもう出なかった。ただ、唇が震え、目から涙が一筋こぼれた。鏡の中の女は、ひどく満たされた顔をしていた。遥はその顔を見て、ようやく理解した。これが、自分の欲しかったものだったのだと。
神崎は遥を抱き上げ、ベッドまで運んだ。横たえられた遥の隣に、神崎も身体を横たえる。しばらく、二人とも何も言わなかった。神崎の手が、遥の汗ばんだ背中を、ゆっくりと撫でていた。命令の声ではなく、ただの温かい手だった。
「……私、変になっちゃいました」
遥がぽつりと言うと、神崎は少し笑った。最初から、そういう素質はあった、と彼は言った。三回戦で、ルールを足してもいいと言ったときから。遥は顔を赤くして、神崎の胸に額を押しつけた。否定は、できなかった。
翌朝、遥は神崎より先に目を覚ました。身体のあちこちが痛かった。膝、太もも、腰、そして奥のほう。どこも、昨夜の命令の痕跡を残していた。遥はシーツにくるまったまま、天井を見上げて、昨夜自分が口にした言葉を一つずつ思い出した。
思い出すたびに、顔から火が出そうだった。壊れるくらい。中にください。見てて。どれも、昨日の朝の自分なら、死んでも言わなかった言葉だった。それを、自分で選んで、自分の口で言った。遥は枕に顔を埋め、声にならない声を上げた。
シャワーを浴びて部屋に戻ると、ユニットバスの横の姿見が目に入った。服を着た自分が映っている。いつもの鉄の女の顔だった。けれど遥には、その顔の向こうに、昨夜の崩れた顔が重なって見えた。遥は鏡から目を逸らし、急いでジャケットを羽織った。
取引先への挨拶を終え、二人で駅へ向かう途中、神崎がふと立ち止まった。コーヒーを買ってきてくれ、と彼は言った。ブラックで。いつもの、何でもない頼みごとだった。けれど遥は、その一言に、身体の奥がきゅっと縮むのを感じた。
「……はい、主任」
返事をした自分の声が、昨夜と同じ響きを帯びていた。遥は慌てて背を向け、駅の売店へ向かった。耳まで熱くなっているのが分かった。後ろで神崎が、小さく笑った気配がした。気づかれている。それが、少しも嫌ではなかった。
新幹線の中で、神崎は遥の耳元で、次の出張の日付を囁いた。それから、もう一つ。次は、最初から命令する、と。遥は窓の外を見たまま、膝の上で両手を固く握った。返事はしなかった。返事をしなくても、身体はもう、その日を待ち始めていた。
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