【絶頂脱出】十回イくまで出られない部屋で、初めて潮を吹く遥:vol.7(二桁のカウンター)

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【絶頂脱出】十回イくまで出られない部屋で、初めて潮を吹く遥:vol.7(二桁のカウンター)

黒瀬は、すぐには入れなかった。遥の脚のあいだに膝をついたまま、自分のものの先端で、濡れた入口をゆっくりとなぞった。下から上へ。突起をかすめて、また入口へ。張り詰めた先端が、遥の溢れたものでぬらぬらと光っていった。

「っ……じらさ、ないで……」

十七回もイったのに、まだ欲しいのか、と黒瀬が言った。遥は顔を背けた。欲しかった。指でも、舌でも、張り型でも、機械でも満たされなかった場所が、身体の奥にずっと残っていた。そこに届くのは、きっとこの人のものだけだった。

先端が、入口に当てられた。遥は息を止めた。黒瀬が、ゆっくりと腰を沈め始めた。三つ目の部屋の張り型と、同じ形。同じ反り。けれど、温かくて、脈を打っていた。入口が押し広げられ、反った幹が、内側の壁をなぞりながら奥へ入ってくる。

半分ほど入ったところで、先端が、お腹の側の壁に当たった。張り型が押し上げていた場所。けれど、張り型のときよりも、ずっと強く、ずっと熱く。遥の身体がびくりと跳ね、そのまま、黒瀬のものを締めつけて、イった。入れられただけで。

張り型のときは、あれほど時間がかかったのに。遥は自分の身体の早さに、目をつぶった。同じ形のはずだった。違うのは、温かさと、脈と、その向こうにいる人の息づかいだけ。それだけのことで、身体はこんなにも簡単に崩れてしまう。

壁の数字が、十八、に変わった。黒瀬が、低く呻いた。半分しか入っていないのに、引き込まれる。入口から奥へ、順番に。張り型のセンサーが測っていたのは、これだったのか。黒瀬は荒い息の合間に、そう呟いた。

「ごめんなさい、入っただけで……っ」

謝るな、と黒瀬は言い、残りを一気に沈めた。根元まで。奥の壁に、先端がぴたりと届いた。遥は背中を反らせて、長い声を上げた。十九。数字がまた増えた。黒瀬は動かなかった。動かないまま、遥の中が自分を何度も締めつけるのを、目を閉じて耐えていた。

しばらくして、黒瀬が動き始めた。ゆっくりと引き、ゆっくりと沈める。張り型と同じ反りが、引くたびに奥の壁を擦り、沈めるたびにそこを押し上げる。遥は気づいた。この人は、自分の身体のどこに当たるか、全部知っている。自分の形を、遥の中に合わせて動かしている。

三つ目の部屋で張り型に跨っていたとき、イヤホンの向こうの黒瀬は、どんな気持ちで数字を見ていたのだろう。自分の形が、知らない女の中で締めつけられている数字を。遥はそれを想像して、中をまたきゅっと縮めた。黒瀬が、息を詰めた。

黒瀬の手が、遥の突起に伸びた。親指の腹が、腫れた粒をゆっくりと転がす。中を突かれながら、外を撫でられる。遥はシーツを掴み、腰を浮かせた。二十。二十一。もう、一回のイきと次のイきの区別がつかなかった。波が、途切れずに続いていた。

「止まらない……っ、ずっと、イってる……」

イっていろ、と黒瀬は言った。数字が、壁の上でどんどん増えていく。遥はそれを見る余裕もなかった。黒瀬が突くたびに、身体の奥で何かが弾け、弾けたそばから、次の何かが膨らんでいく。脚の間から、また温かいものが噴き出して、黒瀬の腹を濡らした。

黒瀬は遥の脚を自分の肩に担ぎ上げた。角度が変わり、反った先端が、奥の壁をさらに深く抉った。遥の口から、声にならない声が漏れた。視界が真っ白になり、黒瀬の顔さえ見えなくなった。ただ、身体の奥を突かれる感覚だけが、はっきりと残っていた。

どれくらい経ったのか、分からなかった。黒瀬が動きを緩め、遥の脚を肩から下ろした。遥はぼんやりと目を開け、壁の数字を見た。二十六。課題の十回の、倍を超えていた。遥はそれを見て、恥ずかしさで息が止まりそうになった。

十回でいいはずだった。十回で扉が開いて、十万円をもらって、美咲に笑って報告するはずだった。それが今、数字は二十六。そして、まだ終わっていない。遥は自分の身体が、こんなにも底なしだとは知らなかった。

黒瀬は繋がったまま、遥の身体を抱き起こした。遥は黒瀬の膝の上に、向かい合って座る格好になった。黒瀬のものが、自分の重みで、さらに奥まで沈んだ。遥は黒瀬の首に腕を回し、その肩に額を押しつけた。汗ばんだ肌から、黒瀬の匂いがした。

「……黒瀬さん、まだ、ですか」

まだだ、と黒瀬はかすれた声で答えた。十回分、イヤホン越しに声を聞いて、ずっと我慢していた。そのぶんを、今、取り返している。黒瀬は遥の腰を両手で掴み、下からゆっくりと突き上げた。遥は黒瀬の首にしがみついて、声を上げた。

遥は、自分から腰を動かし始めた。三つ目の部屋で、張り型の上で覚えた動きだった。腰を浮かせて、落とす。落とすたびに、黒瀬の先端が、奥のあの場所を押し上げる。張り型のときとは違って、落とすたびに、黒瀬が呻いた。遥はその声が聞きたくて、何度も腰を落とした。

締めているな、と黒瀬が言った。わざと。遥は頷いた。入口から奥へ、順番に。名器だと言われた身体の動きを、遥は自分の意思で、黒瀬に使っていた。黒瀬の腕に、力がこもった。遥の背中を抱く手が、汗で滑った。

「……張り型より、黒瀬さんのほうが、いい」

囁くように言うと、黒瀬は一瞬だけ動きを止めた。それから、遥の背中をさらに強く抱き寄せた。返事の代わりに、下から一度、深く突き上げられた。遥は声を上げて、黒瀬の肩に爪を立てた。

二十七。二十八。遥は自分で動きながら、自分でイった。黒瀬の首にしがみついたまま、腰を震わせて。黒瀬が、遥の耳元で荒い息をついた。遥の中で、黒瀬のものがさらに硬く、熱くなっていくのが分かった。この人も、もうすぐだ。

黒瀬が、遥をもう一度ベッドに横たえた。上から覆いかぶさり、遥の両手の指に、自分の指を絡める。シーツの上に、二人の手が重なって押しつけられた。黒瀬が、遥の目を覗き込んだ。最後は、一緒に数える。黒瀬はそう言って、ゆっくりと腰を引いた。

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