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【強制絶頂】イッたら負けのゲームで、何度もイかされる遥:END(焦らされて懇願する夜)
最後の一突きが、奥の壁に深く沈んだ。神崎の腰が震え、遥の中で、張り詰めていたものがびくびくと脈打った。熱いものが、奥へ注がれていく。一度、二度、三度。脈打つたびに、下腹の奥にじわりと熱が広がり、遥はそれを感じながら、また小さくイっていた。
神崎は遥の上に崩れ、しばらく動かなかった。重かった。汗で濡れた胸と胸が貼りつき、二人分の鼓動が、肌を通して混ざり合う。遥は神崎の背中に回した腕をほどかず、その重さを受け止めていた。重さが、なぜかひどく心地よかった。
やがて神崎がゆっくりと腰を引いた。抜けていく感覚に、遥の内側が最後まですがりつく。先端が抜けた瞬間、奥に溜まっていたものが、とろりと溢れ出すのが分かった。シーツが濡れていく。遥は恥ずかしさよりも先に、それが神崎のものだという実感に、胸の奥を熱くした。
神崎はベッドを降りて、洗面所から濡らしたタオルを持ってきた。遥の脚の間を、何も言わずにそっと拭ってくれる。さっきまで遥を泣かせるほど焦らしていた同じ手が、今はひどく丁寧だった。遥は天井を見上げたまま、されるがままになっていた。
「……結局、全部、私の負けですね」
かすれた声で言うと、神崎は少し考えてから、首を横に振った。最後に動いてと頼まれたとき、本当はこっちが限界だった、と彼は言った。あと十秒遅かったら、自分から動いていた。だから最後の勝負は引き分けだ、と。遥は思わず吹き出した。
明かりを消して、二人は狭いシングルベッドに並んで横になった。神崎の腕を枕にすると、汗の匂いと、かすかに残る整髪料の匂いがした。会議室で隣に座っていたときと同じ匂いだった。それなのに今は、その匂いを吸い込むたびに、下腹の奥がまだ小さく疼いた。
眠りかけたとき、神崎の手が、遥の腰のくびれをゆっくりとなぞった。遥が目を開けると、暗闇の中で神崎がこちらを見ていた。もう一回、とは言わなかった。ただ、指先が腰骨から太ももへ、ゆっくりと降りていく。遥は黙って、脚を少しだけ開いた。
二度目は、言葉がほとんどなかった。横向きに寝たまま、後ろから抱きかかえられるように、ゆっくりと入ってくる。さっき注がれたものがまだ中に残っていて、神崎のものは驚くほど滑らかに奥まで届いた。今度は、焦らされなかった。遥も、焦らしてとは頼まなかった。
後ろから回された神崎の手が、遥の胸を包んだ。指の間に先端を挟まれ、腰の動きと同じ拍子で、やわらかく揉まれる。首筋に唇が押し当てられ、耳たぶを甘く噛まれた。一回戦で最初に触れられたのと同じ場所だった。あのとき必死に耐えた刺激を、今はただ素直に受け取っていた。
ゆっくりと、深く、長い時間をかけて揺らされた。激しさはなかった。代わりに、波が来ては引き、来ては引き、そのたびに遥の身体は少しずつ溶けていった。いつイったのか、いつ眠りに落ちたのか、遥は後になっても思い出せなかった。
目を覚ますと、カーテンの隙間から白い光が差し込んでいた。神崎はもう起きていて、窓際の椅子でワイシャツのボタンを留めていた。遥が身体を起こすと、脚の間にまだ神崎の形が残っているのが分かった。太ももの内側には、乾いた跡がうっすらと残っていた。
「おはようございます、主任」
神崎は振り返り、いつもの穏やかな顔で、おはよう、と返した。朝食は七時半から。取引先への挨拶は十時。昨日と何も変わらない、仕事の段取りだった。遥は自分の部屋に戻るために、床に散らばったブラウスとスカートを拾い集めた。
ショーツは、まだ湿っていた。二回戦で染みをつけたあのショーツだ。遥はそれを丸めて鞄の奥に押し込み、スカートの下に何も着けないまま、廊下へ出た。誰にも会わなかった。自分の部屋のドアを閉めた瞬間、遥は背中をドアにつけたまま、しばらく動けなかった。
シャワーを浴びると、首筋に赤い跡が二つ残っているのに気づいた。遥はファンデーションを重ねて塗り、ブラウスのいちばん上のボタンまで留めた。鏡の中の自分は、いつもの鉄の女の顔をしていた。けれど目元だけが、どこか違って見えた。
朝食の会場で、神崎は窓際の席で新聞を読んでいた。遥がトレイを持って向かいに座ると、彼は新聞から目を上げずに、よく眠れたか、と聞いた。遥はコーヒーを一口飲んで、おかげさまで、と答えた。テーブルの下で、膝と膝がほんの一瞬だけ触れた。
取引先への挨拶は、何事もなく終わった。昨日の部長は、遥の顔を見るなり、今日はずいぶん柔らかい表情だね、と言った。隣で神崎が小さく咳払いをした。遥は何も言えず、ただ営業用の笑顔を作った。耳の先まで熱くなっているのが、自分でも分かった。
帰りの新幹線で、二人は並んで座った。神崎はノートパソコンを開いて報告書を書き、遥は窓の外を流れる田園を眺めていた。昨夜のことを、二人とも口にしなかった。車内販売のワゴンが通り過ぎ、アナウンスが次の駅を告げる。いつもの出張の帰り道だった。
名古屋を過ぎたあたりで、神崎がパソコンを閉じた。来期の大口案件の話だ、と彼は言った。賭けは遥の負けだったが、案件は遥に回す。もともとそのつもりだった、と。遥は驚いて神崎を見た。神崎は前を向いたまま、もう一つ付け加えた。
その案件は、来月から毎月、現地に出張がある。担当は二人だ。神崎はそれだけ言って、また前を向いた。遥はしばらく黙っていた。それから、膝の上で組んだ自分の指を見下ろし、誰にも聞こえないくらいの小さな声で答えた。
「……次は、私が焦らす番ですから」
神崎は前を向いたまま、口元だけで笑った。新幹線がトンネルに入り、窓に映った遥の顔が、少しだけ赤く染まっているのが見えた。来月の出張まで、あと三週間。その日数を、遥は胸の中で数え始めていた。
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