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【攻め・謝罪】「誠意は?」と聞かれた営業の遥が、取引先の社長に自分から跨る:vol.3(ソファの上の遥)
社長室の応接ソファは、黒崎家具の新作だった。深い緑の布張りで、座面が広い。遥はその前に黒崎を立たせ、残っていた服を一枚ずつ脱がせていった。シャツ、肌着、スラックス、靴下。黒崎は黙って、されるままになっていた。
「全部、脱いでください。私も脱ぎますから」
自分の服も、黒崎の目の前で脱いだ。スカートのファスナーを下ろし、足元に落とす。最後の一枚は、わざとゆっくり下ろした。黒崎の視線が、遥の指先から太ももへ、太ももから脚のあいだへと降りていくのが分かった。隠すつもりはなかった。
裸の黒崎を、ソファに仰向けに寝かせた。五十四歳の身体が、緑の布の上に横たわる。脚のあいだのものは、さっきからずっと上を向いたままだった。遥はソファの脇に立ち、その全身を、上から下までゆっくりと眺めた。
「いい眺めです、社長」
黒崎が、片腕で目元を覆った。勘弁してくれ、と呟く。遥は笑って、その腕をどけた。顔を見ていたかった。それから遥は、ソファの上に膝で乗り、黒崎の胸の上を、膝立ちのまま顔のほうへ進んでいった。
黒崎の顔の真上で、遥は止まった。自分の脚のあいだが、黒崎の目のすぐ上にある。濡れて光っているのも、ひくひくと動いているのも、全部見えているはずだった。黒崎の喉が、ごくりと鳴った。遥は肘掛けに片手をつき、ゆっくりと腰を下ろした。
熱い息が触れ、それから、舌が触れた。遥の腰が勝手に揺れた。真下から舐め上げられる感覚は、立ったまま舐められるのとまるで違った。逃げ場がない。いや、逃げ場を作らなかったのは、自分のほうだった。
遥は肘掛けを握りしめ、自分で腰を動かした。黒崎の舌に、自分の欲しい場所を押しつける。前へ、後ろへ。小さな突起が黒崎の唇に擦れるたびに、腰の奥がびりびりと痺れた。黒崎の両手が、遥の太ももを下から掴んだ。
「あっ、そう、そこ……逃げないで」
逃げているのは遥のほうだった。分かっていて、そう言った。黒崎の舌が、突起を捉えて離さなくなる。強く吸われ、舌先で弾かれる。遥は肘掛けに額を押しつけ、声を上げた。緑の布張りに、自分の汗が落ちた。
ソファの背の向こうに、窓の夜景が見えた。取引先の社長室で、社長の顔に跨って、腰を振っている。半年前の自分が見たら、何と言うだろう。考えた途端、可笑しくて、そして身体の奥がいっそう熱くなった。
黒崎の舌が、遥の中へ差し込まれた。浅いところを、ぐるりとかき回される。遥の膝が震え、腰が勝手に沈みそうになった。黒崎の手が太ももをしっかり支え、遥を逃がさなかった。主導権が、一瞬だけ黒崎に渡った気がした。
それが悔しくて、遥は腰をぐっと押しつけた。黒崎の舌が、さらに深く入る。遥は肘掛けを握る手に力を込め、自分で最後の一押しを決めた。腰を前後に強く揺すり、いちばん弱いところを黒崎の唇に擦りつける。遥は天井を仰いで、長い声を上げた。
身体の震えが収まるまで、遥は黒崎の顔の上から動けなかった。やがて膝をずらして降りると、黒崎の顔が濡れて光っていた。黒崎は手の甲で口元を拭い、遥を見上げた。その目が、もう我慢の限界だと言っていた。遥も、同じだった。
▶ 別の道へ飛ぶなら
→ 「展示場のベッドで、最後まで」
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遥は自分の鞄を引き寄せ、内ポケットから小さな四角い袋を取り出した。避妊具だった。黒崎が、目を丸くした。用意がいいな、と言う。遥は袋を指先で挟み、ひらひらと振ってみせた。営業は、準備がすべてですから。
「ちゃんと、つけさせてくださいね」
社長室の応接ソファに、黒崎を深く座らせた。深い緑の布張りが、裸の背中を受け止める。遥はその前の絨毯に膝をつき、袋の端を歯で噛み切った。薄い輪を取り出し、表と裏を確かめる。慣れた手つきだった。黒崎が、それを黙って見ていた。
上を向いて脈打っているものの先に、薄い膜を当てた。指先で先の空気を抜き、根元へ向かってくるくると転がしていく。黒崎の太ももが、遥の手の動きに合わせて小さく強張った。最後まで下ろし切ると、遥は根元を軽く握って、ぴったりと馴染ませた。
「はい、できました」
顔を上げると、黒崎が苦笑していた。そんなに慣れているのか、と言う。遥は肩をすくめた。二十九ですから。ただ、と遥は続けた。自分から誰かの部屋に押しかけたのは、今日が初めてです。黒崎の苦笑が、少しだけ柔らかくなった。
遥は立ち上がり、ソファの横に脱ぎ捨てたシャツの山から、黒崎のネクタイを拾い上げた。紺の地に、細い銀の線が入っている。商談のたびに、遥が見ていたネクタイだった。遥はそれを両手で持ち、ぴんと張ってみせた。
黒崎の眉が上がった。何をする気だ、と聞かれる。遥は答えず、ネクタイを自分の首にかけた。裸の胸の上に、紺の絹が二本垂れる。黒崎の視線が、ネクタイの先から、その下の胸へ、さらにその下へと降りていった。
遥は黒崎の膝に手を置き、身を乗り出した。耳元で、どうしてほしいですか、と聞く。黒崎は答えなかった。答えない代わりに、遥の腰に手を回そうとした。遥はその手首を掴み、ソファの背もたれに押しつけた。
「まだ、社長が決める番じゃないです」
黒崎は、押さえられた手首を見て、それから遥の顔を見た。抵抗すれば、簡単に振りほどける力だった。それでも黒崎は、手を動かさなかった。好きにしろ、と低い声が言った。その言葉を、遥はずっと聞きたかったのだと気づいた。
社長室の時計が、九時を回っていた。廊下の向こうで、警備員の足音が一度だけ通り過ぎた。扉には、黒崎が内側から鍵をかけていた。遥は首にかけたネクタイの両端を指に巻きつけ、黒崎の手首と、窓際の大きな机とを、交互に見た。
縛るか、座らせるか。どちらにしても、決めるのは遥だった。黒崎は、遥が決めるのを待っていた。厳しい取引先の社長が、裸でソファに沈み、手首を差し出すように背もたれに預けている。遥は唇を舐めた。どちらの顔も、見てみたかった。
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