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【攻め・謝罪】「誠意は?」と聞かれた営業の遥が、取引先の社長に自分から跨る:vol.3(導く手)
遥は黒崎の右手を取り、自分の両手で包んだ。分厚い手のひらだった。指の付け根に、硬いたこがいくつもある。椅子の脚を削り、木を磨いてきた手だ。商談の席で、遥が何度も盗み見ていた手だった。
「この手、ずっと気になってたんです」
そう言うと、黒崎は少し意外そうな顔をした。こんな手がか、と言う。遥は頷き、その人差し指の先に、唇を押し当てた。それから、指先を口に含んだ。舌で、爪の際をゆっくりなぞる。木と、かすかに機械油の匂いがした。
黒崎の指が、遥の口の中でぴくりと動いた。遥はそれを吸い、ゆっくりと引き抜いた。濡れた指先を、自分の首筋へ導く。鎖骨をなぞらせ、胸の谷間へと滑らせる。黒崎の手は、遥の導くとおりに動いた。自分からは、一ミリも余計に動かさなかった。
自分で胸元をはだけ、下着のレースの上から胸を包ませた。大きな手のひらに、胸がすっぽりと収まる。遥は黒崎の手の甲に自分の手を重ね、ぎゅっと握らせた。指の間から、柔らかい肉がこぼれる。先が硬く尖って、レースを押し上げているのが分かった。
「もっと強くて、いいです」
黒崎の指に力がこもった。硬いたこが、レース越しに胸の先を擦る。ざらつく刺激に、遥の肩がびくりと揺れた。痛くはなかった。ざらりとした感触が、そのまま下腹へ響いていく。遥はブラのホックを自分で外し、肩紐を腕から滑らせた。
むき出しの胸を、黒崎の手のひらが直に包んだ。たこのある指先が、尖った先をつまんで転がす。遥は背中を反らせ、黒崎の手首を掴んだまま離さなかった。どこを、どのくらい。全部、自分で決めたかった。
胸から離した手を、遥はゆっくりと下へ運んだ。みぞおち、臍、スカートのウエスト。そこで一度止め、黒崎の目を見る。黒崎は黙って見返した。遥はスカートの裾をたくし上げ、黒崎の手を、自分の脚のあいだへ運んだ。
触れる前から、そこが濡れているのは黒崎にも分かったはずだ。黒崎の眉が、わずかに動いた。遥は黒崎の中指を、濡れた割れ目に直接触れさせた。ぬるり、と太い指が滑った。
「ここ……ここを、この指で」
遥は黒崎の手を上から押さえ、自分の欲しい場所に指先を当てた。小さな突起の、少し横。黒崎は言われたとおりに、そこを指の腹でゆっくりと撫でた。遥の膝が、がくんと崩れかけた。
立っていられなくなって、遥は机の縁に腰をあずけた。脚を開き、黒崎の手首を握ったまま、自分の中へと導く。太い中指が、一本、ゆっくりと沈んでいく。指一本なのに、中がいっぱいに押し広げられた。遥は唇を噛み、喉を反らせた。
中で、指を曲げさせた。上の壁の、ざらりとしたところ。遥が息を呑むと、黒崎はそこを覚えたように、同じ場所を繰り返し押し上げた。親指が、外の突起にも触れた。中と外を、同時に。黒崎はもう、遥に導かれなくても分かっていた。
社長室に、濡れた音と遥の声が満ちた。窓の外の夜景が、涙で滲んで揺れた。遥は黒崎の肩に爪を立て、腰を指に押しつけた。来る。そう思った瞬間、黒崎の指がいちばん奥を強く押し上げた。遥は机の上で背中を弓なりにし、声を上げて達した。
中が、黒崎の指を何度も締めつけた。黒崎は指を抜かずに、遥の波が引くのを待っていた。やがてゆっくりと引き抜くと、指は手首のあたりまで濡れていた。遥は荒い息のまま、その指を見て、それから黒崎の顔を見上げた。指だけでは、もう足りなかった。
▶ 別の道へ飛ぶなら
→ 「ソファに、移りましょうか」
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次の夜、遥は黒崎家具の本社一階にある展示場の前に立っていた。営業時間は八時まで。シャッターの半分下りた入口から、黒崎が顔を出した。手には鍵の束を持っていた。入れ、と短く言う。遥は身を屈めて、シャッターの下をくぐった。
展示場の照明は、足元の間接灯だけが点いていた。広いフロアに、ソファやベッドやダイニングテーブルが、部屋のように区切られて並んでいる。どれも、遥が先週トラックで運び損ねた新作だった。昼間は家族連れでにぎわう場所が、今はしんと静まり返っていた。
「ここ、一度ゆっくり見てみたかったんです」
遥はハイヒールを脱いで手に提げ、裸足で展示場を歩き始めた。床のタイルが、足の裏にひんやりと冷たい。黒崎は少し後ろをついてきた。リビングの区画、寝室の区画、書斎の区画。遥は一つずつ、ソファの背を指でなぞりながら進んだ。
寝室の区画で、遥は足を止めた。大きなベッドに、白いリネンがかけられている。値札が枕元に立ててあった。遥はその値札を指で弾き、ベッドの端に腰を下ろした。マットレスが、ゆっくりと身体を受け止めた。
「社長も、座ってください。売り物ですけど」
黒崎はしばらく遥を見ていたが、やがて隣に腰を下ろした。マットレスが傾き、遥の身体が黒崎のほうへ少し寄った。遥はそのまま、黒崎の肩に頭を預けた。黒崎の身体が、ほんの少しだけ固くなったのが分かった。
遥は黒崎の手を取り、自分の膝の上に置いた。今日はワンピースだった。薄い生地越しに、黒崎の手のひらの熱が伝わる。遥はその手を、自分の手で上から押さえ、ゆっくりと裾のほうへ滑らせた。裾をくぐり、素肌の太ももへ。
黒崎の指が、遥の内ももを撫で上げた。遥が導いたのは、そこまでだった。そこから先は、黒崎が自分で進んだ。下着の縁に指がかかる。遥は何も言わず、膝と膝のあいだに、指二本ぶんの隙間を作った。展示場の静けさの中で、自分の息の音がやけに大きく聞こえた。
「誰か、来たりしませんか」
言ってから、自分でもおかしいと思った。誘ったのは自分だった。黒崎は、警備は十時まで来ない、と言った。それから、下着の脇から指を滑り込ませた。濡れていた。展示場に入る前から、ずっと。黒崎の指が、それを確かめるようにゆっくりと動いた。
遥は黒崎の首に腕を回し、耳たぶを軽く噛んだ。もっと奥、と囁く。黒崎の太い指が、ぬかるみの中へ沈んでいった。遥の腰が、売り物のベッドの上で小さく跳ねた。白いリネンに、皺が寄った。
黒崎の指は、最初の夜より迷いがなかった。遥の中の、どこを押せばいいのか、もう知っていた。上の壁のざらりとしたところを、指の腹で繰り返し押し上げる。遥は黒崎の肩に顔を押しつけ、ワンピースの裾を自分で握りしめた。
展示用のドレッサーの鏡に、二人の姿が映っていた。ベッドの端で、男の肩にしがみつき、裾をまくり上げて脚を開いている女。遥はその鏡から目を逸らさなかった。見ているうちに、身体の奥から熱がせり上がってきた。遥は鏡の中の自分と目を合わせたまま、声を上げて達した。
息を整えると、遥はベッドから立ち上がり、ワンピースの裾を直した。黒崎はベッドに座ったまま、濡れた指を見下ろしていた。遥は振り返り、展示場の奥と、天井の向こうの社長室とを、指で順番に差した。どちらで最後までするか、決めるのは自分だった。
ここまで読んでくれてありがとう
選択を変えれば、結末は変わります。
別のルートを試すか、他の物語へ。



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