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【騎乗位】自分で腰を沈めるしかない遥:END(縛られたまま止まれない)
遥が腰を落とした瞬間、中の男のものが大きく脈を打った。縛られた遥の奥へ、男の熱が何度も噴き上がるように注ぎ込まれていく。一度、二度、三度。脈を打つたびに、遥の下腹の奥に重く熱いものが広がり、その熱に押し上げられるように、遥の身体の中で、また熱が弾けた。
果てた回数は、もう指でも数えられなかった。遥は弓のように背をしならせ、結ばれた両手で空をつかんだ。膝から腿にかけて震えが走り、内側の肉が注がれる熱を搾り取るように波打った。そのたびに、注がれたばかりの熱が、さらに奥へと呑み込まれていく。血の味のする唇から、細く長い息が漏れた。
余韻は、いつまでも身体の芯に居残った。奥で熱が広がるたび、遥はまた小さく跳ね、そのたびに内側が男を握り直した。そのたびに男のものがまた跳ね、残っていた熱を遥の奥に注ぎ込む。二人の身体は、繋がったまま、互いの震えを受け渡すように、しばらく小刻みに揺れていた。
ようやく波が引いたとき、遥は男の上に座り込んだまま、肩で荒い息を繰り返していた。両手は後ろに結ばれたままで、萎えた膝では腰ひとつ浮かせられない。中に収まった男のものを抜くこともできず、遥はただ、注がれたものの熱を奥に感じながら、そこに座り込んでいるしかなかった。
「ほどいてやる」と堂島が言った。男の手が、遥の背中に回り、タオルの結び目をほどいていく。結び目は、拍子抜けするほどあっさりとほどけていった。結び目がほどけた瞬間、遥の両手が自由になり、遥はそのまま前へ崩れ落ちそうになって、男の胸に両手をついた。
手首には、布の織り目まで写したような赤い帯が巻きついていた。果てるたびに握りしめ、ねじったせいだった。遥はその跡を、ぼんやりと見つめた。触れても、ほとんど痛まなかった。ただ、その赤さが、今夜の自分の乱れ方をそのまま記録しているようで、目を逸らしたくなった。
遥は、自分の手首をもう一方の手でそっと包んだ。縛られていたあいだ、この手は何もつかめず、何も止められなかった。だからこそ、あそこまで行ってしまったのだと思う。両手が自由だったら、きっと途中で男の胸を押し返していた。そう思うと、タオルの赤い跡が、自分を最後まで連れていってくれた印のようにも見えた。
両手が自由になっても、遥の腰の震えは止まらなかった。男の上に座り込んだまま、腰が小刻みに震え続けている。力を込めても、震えは収まらなかった。絶頂を何度も迎えた身体は、その余韻をまだ手放そうとしていなかった。中の男のものが少しずつ硬さを失っていくのに、遥の腰だけが、まだ震えていた。
遥は男の胸についた手に力を込め、ゆっくりと腰を持ち上げた。萎えかけた男のものが抜け落ちると、震える脚の間から、注がれたものが糸を引いて男の腹へ落ちた。白濁の中に、薄く紅がにじんでいた。
膝立ちになっても、遥の腰はまだ震えていた。太ももの内側が痙攣し、脚の間からは、注がれたものがゆっくりと内腿を伝い落ちていく。遥はそれを拭おうともせず、ただ膝立ちのまま、自分の震える腰を見下ろしていた。止まれない。もう、時間も約束もないのに、身体だけがまだ止まれずにいた。
堂島は、ぐったりとソファに沈み、蛍光灯をぼんやりと仰いでいた。男の額には汗が光り、胸が深く上下している。一度だけ動いた男は、あれから本当に、指一本動かさなかった。遥の身体をここまでにしたのは、あの一突きと、それから先は、すべて遥自身の腰だった。
遥は唇に手を当てた。指先に、乾きかけた血がついた。噛みすぎて破れた唇が、今になってひりひりと痛み始めていた。手首の赤い跡、唇の傷、内腿を伝う生温かいもの、そして止まらない腰の震え。そのどれもが、今夜の遥が、自分で選んで、自分で辿り着いた場所の証だった。
床に落ちた服を拾い集め、遥は背中を丸めて身につけていった。指先までが震えていて、ボタンがなかなか穴を通らなかった。手首の赤い跡が袖口から覗き、遥は袖を引っ張って隠した。スカートを下ろすと、内腿を伝うものが布地に触れて、腰がまた小さく震えた。
階段の途中で、遥は一度立ち止まった。膝が笑って、それ以上上がれなかった。手すりにつかまって、しばらく息を整える。二階の廊下は暗く、誰の部屋からも明かりは漏れていなかった。遥はそっと胸を撫で下ろし、また一段ずつ上がっていった。腰の震えが、一段上がるごとに、まだ小さく残っているのが分かった。
ノブに手をかけたところで、遥は肩越しにソファを見た。男は目を閉じていて、遥が出ていくことにも関心がないようだった。遥は音を立てないように鍵を回し、そっと扉の外へ滑り出た。廊下の床板が、素足の裏に冷たかった。階段を上る足が、自分の体重を支えきれずに、何度もふらついた。
自分の部屋に戻り、鍵を閉め、遥はベッドに倒れ込んだ。けれど、横になっても、腰の震えは止まらなかった。布団の中で、遥の腰は小刻みに震え続けている。下腹の奥では、注がれたものの熱が、まだゆっくりと脈を打っていた。その脈に合わせるように、腰が震える。
遥は布団の中で、自分の手首の赤い跡をそっと握りしめた。目を閉じると、あの一突きの深さが、身体の奥でよみがえる。それだけで、腰がまた大きく震えた。遥は唇を噛み、乾きかけた傷がまた開いて、血の味が広がった。止まれない夜が、まだ終わっていなかった。
窓の外が白み始めても、遥の腰の震えは、完全には止まらなかった。眠れないまま朝を迎え、遥は布団の中で、自分の身体がもう元には戻らないことを、静かに受け入れていた。手首の跡は、まだ赤く残っていた。今夜もまた、あの部屋の扉を叩いてしまうかもしれない。そう思うと、また腰が小さく震えた。
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