【処女喪失・羞恥】会社のパソコンの閲覧履歴を見られた、うぶなOL・遥:vol.2(眠れない夜)

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【処女喪失・羞恥】会社のパソコンの閲覧履歴を見られた、うぶなOL・遥:vol.2(眠れない夜)

「すみません、もうしません……っ」

それだけ言って、遥は小会議室を飛び出した。自分の席に戻り、パソコンの電源を落とし、鞄を掴んでエレベーターに乗った。扉が閉まるまで、後ろを振り返れなかった。一階に着いたとき、膝が小さく震えていた。

帰りの電車では、窓に映る自分の顔ばかり見ていた。真っ赤だった。吊り革を握る手が、汗で湿っていた。あの紙に並んでいた題名が、頭の中で何度も繰り返される。初めての夜。教えてください、先生。全部、あの人に読まれた。

一人暮らしの部屋に帰っても、何も手につかなかった。夕飯を作る気にもなれず、シャワーを浴びて布団に潜り込んだ。電気を消すと、暗闇の中で、久住の顔が浮かんだ。目尻に皺を寄せた、あの小さな笑い顔だった。

報告はしないと言ってくれた。記録も消したと言った。それなのに、自分は逃げるように飛び出してきた。お礼も言わずに。明日、どんな顔で会えばいいのだろう。同じフロアにいるわけではない。会わずにすませることもできた。

遥は枕元のスマホを手に取った。家で読めばいい、と久住は言った。その言葉を思い出しながら、遥はあのサイトを開いた。履歴の一番上に、昼休みに読んでいた話があった。久住が一ページだけ読んだという、あの話だった。

同じページを開いた。年上の男が、女の人の脚を開かせる場面だった。読みながら、遥は考えずにはいられなかった。あの人は、この文章をどんな顔で読んだのだろう。この一行を、どんな声で頭の中に響かせたのだろう。

指が、パジャマのズボンの中に滑り込んでいた。下着の上から触れると、もう湿っていた。会社にいたときからずっと、身体の奥でくすぶっていたものだった。遥は目を閉じ、画面の文章を、久住の声で思い浮かべた。

低くて、少し掠れた声。小会議室で、読むなら家で、と言ったときの声。その声が、画面の中の男の台詞を読み上げる。そう想像しただけで、指の下が一気に熱くなった。遥は枕に顔を押しつけ、声を殺した。

止まらなかった。会社の人なのに。名前と課しか知らない人なのに。指を下着の中に滑らせ、小さな突起を撫で続ける。頭の中で、久住の声が、男の台詞を読み続けていた。遥は布団の中で背中を丸め、声を殺したまま達した。

息が落ち着くと、恥ずかしさが波のように押し寄せてきた。何を考えていたのだろう。スマホの画面は、まだあのページを映していた。遥はそれを伏せ、天井を見上げた。目を閉じても、あの声は消えなかった。

明け方になって、遥はようやく決めた。明日、情報システム課へ行く。昨日のお礼を言う。それから、ちゃんと話をする。何を話すのかは、まだ自分でも分からなかった。ただ、このまま何もなかったふりをするのは、もう無理だった。

▶ 別の道へ飛ぶなら
→ 「……ほんとのこと、話してもいいですか」
(このまま読み進めてもOK)

「黙っていてもらう代わりに、何でもします」

サーバー室の冷たい空気の中で、遥は深く頭を下げていた。情報システム課の奥にある、ガラス張りの小さな部屋だった。黒い機械の棚が並び、ファンの音がずっと低く唸っている。社員証をかざさないと開かない扉の内側に、二人きりだった。

久住は機械の棚にもたれたまま、しばらく黙っていた。それから、顔を上げてください、と静かに言った。顔を上げると、久住は困ったような顔をしていた。少し、怒っているようにも見えた。

何でもする、なんて簡単に言うものじゃない、と久住は言った。それに、取引をする材料がもうない。記録は消した。紙も捨てた。あなたが何を読んでいたか知っているのは、この会社で僕一人です。その僕は、誰にも言わない。

遥は言葉に詰まった。口止めを頼みに来たのだと、遥は自分に言い聞かせていた。けれど、そう言われると、ここにいる理由がなくなってしまう。お礼を言って、戻ればいい。分かっているのに、足が床に貼りついたように動かなかった。

ファンの音だけが、部屋の中に満ちていた。冷房が強くて、ブラウスの腕に鳥肌が立った。久住は自分のカーディガンを脱ぎ、黙って遥の肩にかけた。まだ温かかった。微かに、柔軟剤の匂いがした。

「……ほんとは、口止めに来たんじゃないんです」

言葉が、勝手に唇からこぼれていた。久住の眉が、わずかに動いた。遥はカーディガンの前を握りしめたまま、続けた。ゆうべ一睡もできなかったこと。あの話を開いて、久住さんの声で読んでしまったこと。それで、自分で触ってしまったこと。

話し終えるころには、耳たぶまでじんじんと火照っていた。冷たい部屋の中で、顔だけが熱い。久住は長いこと黙っていた。やがて、小さく息を吐いた。それを僕に言って、どうしたいんですか、と聞かれた。

遥は答えた。キスもしたことがない。恋人がいたこともない。全部、あのサイトで読んだだけ。だから、書いてあることが本当なのか、知りたい。打ち明けるほどに、身体が小さくしぼんでいく気がした。最後は、ほとんど声にならなかった。

久住は棚から身体を離し、遥の正面に立った。弱みにつけこむようなことはしない、と久住は言った。履歴のことは、もう関係ない。嫌になったら、いつでもやめる。会社では、今までどおり。それでもいいなら、と言いかけて、久住は言葉を切った。

遥は頷いた。久住の手が、遥の頬に触れた。細くて、少しひんやりした指だった。キーボードを毎日叩いている指だと思った。遥は目を閉じた。唇に、柔らかいものがそっと重なった。ファンの低い唸りの中で、生まれて初めてのキスだった。

唇が離れると、久住が遥の顔を覗き込んでいた。大丈夫ですか、と聞かれる。遥は首を縦に振った。声が出なかった。鼓動が、鎖骨のすぐ下で跳ね回っていた。肩にかけられたカーディガンの中で、脚の間が、またじわりと湿り始めていた。

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