【攻め・謝罪】「誠意は?」と聞かれた営業の遥が、取引先の社長に自分から跨る:vol.2(眠れない夜)

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【攻め・謝罪】「誠意は?」と聞かれた営業の遥が、取引先の社長に自分から跨る:vol.2(眠れない夜)

「今日は、失礼します」

指を、ブラウスのボタンから離した。外したジャケットのボタンを留め直し、遥はもう一度だけ頭を下げた。黒崎は何も言わなかった。机の向こうで、万年筆を持ち直しただけだった。ドアを閉めるとき、背中に視線を感じた。

エレベーターの中で、遥は壁にもたれて目を閉じた。何をしようとしていたのだろう。取引先の社長室で、自分から服を脱ぎかけた。あと少しで、ブラウスのボタンにまで手をかけていた。頬が熱かった。けれど、恥ずかしさとは少し違う熱だった。

マンションに帰り、シャワーを浴びても、熱は引かなかった。濡れた髪のままベッドに倒れ込み、天井を見上げる。目を閉じると、黒崎の顔が浮かんだ。ジャケットのボタンを外したとき、眉がわずかに動いた。あの一瞬を、遥は何度も頭の中で巻き戻した。

止めなかった。あの人は、一言も止めなかった。目も逸らさなかった。椅子の背にもたれて、遥の指先だけを見ていた。あのまま続けていたら、どんな顔をしたのだろう。考えた途端、下腹の奥がずくんと疼いた。

遥はバスタオルの合わせ目から、自分の手を滑り込ませた。脚のあいだは、シャワーの湯とは違うもので濡れていた。指でなぞると、ぬるりと滑る。この歳になって、仕事の相手を思い浮かべて、こんなふうになるとは思わなかった。

頭の中で、続きを組み立てる。ブラウスを脱いで、あの大きな机に腰かける。黒崎の太い指を掴んで、自分の胸に押し当てる。あの人はきっと、最初は困った顔をする。困った顔のまま、手を離さない。遥の指が、速くなった。

「……社長」

声に出して呼んだ瞬間、身体が跳ねた。枕を握りしめ、脚を突っ張って、遥は一人で達した。息が整うまで、しばらく天井を見つめていた。満たされた感じは、少しもしなかった。むしろ、もっと欲しくなっていた。

一人でするのは、もう足りない。遥ははっきりとそう思った。昔から、欲しいと思ったら自分から手を伸ばす性分だった。仕事も、男も。待っているだけで手に入ったものなど、一つもなかった。今度も、きっと同じだ。

翌日、遥は課長と一緒に、黒崎家具へ正式な謝罪に行った。会議室で、黒崎は契約を続けると短く言った。課長が何度も頭を下げるあいだ、黒崎は一度だけ遥のほうを見た。その目に、昨夜の続きのような何かがあった。

帰りのエレベーターで、課長が言った。よかったな、首の皮一枚だ。遥は頷きながら、鞄の中のスマホを握っていた。会社に戻ると、遥は社長室の直通番号に電話をかけた。今夜、もう一度伺ってもいいですか。少しの沈黙のあと、七時なら、と黒崎は答えた。

七時ちょうどに、遥は社長室のドアを叩いた。今日はジャケットを着ていなかった。薄いニットのアンサンブルに、タイトなスカート。黒崎は机の向こうで顔を上げ、遥の服を一度だけ眺めて、何も言わずに立ち上がった。

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「次は社長が、誠意を見せる番です」

遥がそう言うと、黒崎は眉を上げた。どういう意味だ、と聞く。遥は答えずに、黒崎の大きな机の端に腰を下ろした。書類の山を少し脇へ押しやり、脚を組む。タイトなスカートの裾が、太ももの半ばまで上がった。

最初に言っておく、と黒崎は低い声で言った。契約は切らない。最初からそのつもりだ。おまえが何をしようと、しまいと、それは変わらない。遥は頷いた。知っています、と答える。だから、ここに座っているんです。

「搬入を間違えたのは私です。だから、謝りました」

遥は組んだ脚をゆっくりとほどいた。でも、あの朝、ソファの脚を締めている私を、社長は黙って見ていましたよね。助けてくれる人もいたのに。あれは少し、意地悪でした。だから、今度は社長の番です。

黒崎は、しばらく遥の顔を見ていた。それから、ふっと鼻で笑った。理屈になっていない、と言う。遥も笑った。なっていませんね。でも、社長はもう、こっちに来ています。黒崎の足は、たしかに机のすぐ前まで来ていた。

遥はスカートの裾を、自分の指でつまんで持ち上げた。黒いストッキングに包まれた太ももが、社長室の白い明かりに浮かぶ。黒崎の喉が、小さく動いた。遥はストッキングの縁に親指をかけ、それを下着ごと、ゆっくりと膝まで下ろした。

「跪いてください、社長」

声が少しだけ震えた。言いすぎたかもしれないと思った。けれど黒崎は、怒らなかった。ネクタイを緩め、黙って遥の前に片膝をついた。社長室の主が、自分の机の前に膝をついている。その光景に、遥の背筋がぞくりと粟立った。

黒崎の大きな手が、遥の膝の内側に置かれた。押し広げはしなかった。遥が自分で、脚を開いた。机の縁に両手をつき、少しだけ腰を前に出す。黒崎の顔が、ゆっくりと近づいてくる。息が、内ももの肌にかかった。

熱い舌が、遥の割れ目を下からひと舐めした。遥の腰が跳ねた。黒崎は、遠慮のない舐め方をした。舌を平らにして、ぬかるみ全体をゆっくりとさらっていく。それから舌先を尖らせ、上の小さな突起をつついた。

「そこ……そう、もっと、強く」

遥は黒崎の短い髪に指を差し込み、自分のほうへ引き寄せた。黒崎は逆らわなかった。言われたとおりに、突起を唇で挟み、強く吸い上げる。遥の口から、高い声がこぼれた。書類の山が、肘に当たって崩れた。

社長室の大きな窓に、夜の街が広がっていた。その窓を背に、取引先の社長が、自分の脚のあいだに顔を埋めている。遥は机の縁を握りしめ、腰を押しつけた。黒崎の舌が、遥の求める場所を、遥の求める速さで責め続けた。

太ももが震え始めた。遥は黒崎の頭を両手で押さえ、逃がさなかった。来る、と思った瞬間、黒崎の舌がいちばん弱いところを捉えた。遥は背中を反らせ、窓の夜景に向かって声を上げた。腰が何度も跳ね、黒崎の顔を濡らした。

息を整えながら見下ろすと、黒崎が顔を上げていた。口元が濡れて光っている。これで足りたか、と黒崎が聞いた。遥は乱れた髪をかき上げ、首を横に振った。足りるわけがなかった。まだ、始まったばかりだった。

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