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【妹への歪んだ執着】兄の狂気と催眠の罠:vol.27(兄への絶対服従と奉仕)
ベッドに押し倒されたまま、遥の身体はぴくりとも抵抗しなかった。
焦点の合わない瞳が、天井の一点をただ虚ろに見つめている。
先ほどまで兄を汚物でも見るように睨んでいたはずの目に、今はもう何の感情も浮かんでいない。
ひろしは、その空虚な顔を覗き込みながら、低く囁いた。
「遥、よく聞くんだ。お前は今この瞬間から、僕のことが好きで好きでたまらない。誰よりも、僕のことを愛してる。分かったな?」
暗示の言葉が、宙に溶けて消える。
遥の虚ろな瞳の奥で、何かがゆっくりと灯り始めた。
「……お兄、ちゃん……」
その声は、先ほどまでの拒絶とはまるで違う、甘くとろけたものだった。
(……なに、これ……なんで、こんな声……止めて、こんなの、私じゃない……)
意識の奥底で、遥ははっきりと自分の声を聞いていた。
けれど、その悲鳴は喉の手前で堰き止められ、外へは決して漏れ出さない。
身体は暗示に従い、勝手に、なめらかに動き続ける。
遥はゆっくりと身を起こすと、上目遣いにひろしを見上げた。
その瞳には、本来ありえないはずの、絶対的な信頼と愛情の光が宿っている。
「お兄ちゃん……私、どうしてだろう……胸の奥が、ぎゅってなって……苦しいくらい、好きなの……」
両手が、意思とは無関係にひろしの袖を掴む。
指先の震えだけが、かろうじて本人の中に残る戸惑いの名残だった。
(……手が、勝手に……動かないでよ……お願いだから……)
ひろしは、その従順な仕草に酔いしれるように目を細めた。
「じゃあ、僕のために何かしてくれるかい。お前が、僕にどれだけ尽くしたいか、見せてほしいんだ」
「うん……お兄ちゃんのためなら、なんでもする……」
その返事に迷いはなかった。
まるで台本を読み上げるかのように滑らかで、それでいて声の芯には、拭いきれない熱がにじんでいる。
遥の指が、震えながら自分のブラウスのボタンにかかる。
本来なら絶対に見せたくないはずの下着姿を、兄の前に晒すことへの羞恥は、暗示の奥深くに封じ込まれ、表には出てこない。
ボタンがひとつ、またひとつと外れていく。
覗く肌は、緊張と羞恥の残滓でうっすらと汗ばんでいた。
窓の外を走る車のヘッドライトが、一瞬だけ部屋の壁を白く照らして消えていく。
(……やだ……見ないで……こんな格好、お兄ちゃんになんて……)
心の奥で叫んでいるのは、間違いなく本物の遥の声だ。
けれどその声は、暗示の分厚い壁に阻まれ、指を止めることも、声を裏切ることもできない。
ブラウスが肩から滑り落ち、下着だけの姿になった遥は、両腕をそっと広げてひろしを迎えるように微笑んだ。
「お兄ちゃん……好きなだけ、触っていいから……私、全部、お兄ちゃんのものだから……」
その言葉に、ひろしの理性は完全に灼き切れた。
彼は震える手で妹の肩を抱き寄せ、細い身体を自分の胸に押し付ける。
触れ合った素肌の熱さに、遥の身体がびくりと震えた。
恐怖からの震えなのか、それとも別の何かなのか、本人にすら判別がつかない。
ひろしの手が、遥の背中から腰へと這う。
その感触に、遥の唇から小さな吐息が漏れた。
「……あ……お兄ちゃんの手、あったかい……」
(……気持ちいい、なんて……思っちゃ、だめ……なのに……身体が、勝手に……)
暗示は感情だけでなく、身体の感度までも狂わせているのか、それとも彼女がもともと人より敏感な体質だったからなのか。
触れられるたびに、遥の細い肩が小さく跳ね、吐息が甘く乱れていく。
ひろしの指が、下着の縁をなぞるように腰から脇腹へと滑る。
その一筋の刺激だけで、遥の背筋がしなり、白い喉が仰け反るように晒された。
「んっ……そこ、くすぐったい……でも、いや、じゃない……」
(……違う……くすぐったいなんかじゃ、ない……これ、なに……なんで、こんなに……)
肌の下で、じわりと熱が広がっていく感覚に、遥自身が一番戸惑っていた。
兄に触れられて感じてはいけないという理性と、否応なく昂ぶっていく身体の間で、彼女の意識だけが引き裂かれるように軋む。
ひろしは、その反応に気を良くしたように、遥の耳元に唇を寄せた。
「もっと、僕に尽くしたいだろう。跪いて、お前の口で僕を気持ちよくしてくれないか」
「うん……お兄ちゃんが気持ちよくなること、なんでもしたい……」
遥は、迷いのない足取りでベッドを下り、ひろしの前に静かに膝をついた。
その所作は、まるで奉仕することそのものが最上の幸福であるかのように、あまりにも自然だった。
(……なんで……膝なんて、つきたくない……立って、逃げたいのに……足が、言うことを聞かない……)
震える指先が、ひろしのベルトへと伸びていく。
本来の遥が絶対に選ばないはずの行為を、身体だけが従順になぞっていく。
解放された肉棒の熱と硬さに、遥は一瞬だけ目を見開いた。
その反応もまた、暗示の奥から滲み出た、消しきれない本能の欠片だった。
間近で見上げるそれは、想像していたよりもずっと生々しく、血管の脈打つ様子までもがはっきりと見て取れた。
先端からにじむ雫の匂いが鼻先をかすめ、遥の呼吸がわずかに乱れる。
(……こんなの、直視したくない……なのに、目が……逸らせない……)
沈黙のまま数秒。
ひろしが焦れたように、遥の後頭部へそっと手を添えた。
「ほら、遥。さっき言った通り、僕にたくさん尽くしてくれるんだろう?」
「うん……お兄ちゃんの、気持ちよくしてあげたい……」
従順な仕草のまま、遥はそっと頬を寄せ、熱い先端に唇を触れさせようとする。
(……だめ……そこまでは……お願い、それだけは……)
けれど、唇が触れる寸前で、階下からくぐもった物音が響いた。
両親が思いのほか早く帰宅したのかもしれない。
ひろしは舌打ちしながら手を止め、遥の肩を抱き起こした。
名残惜しそうに指先が離れていく感触にすら、遥の身体はかすかに反応してしまう。
(……よかった……誰か、来て……このまま、続いていたら……)
安堵と、その裏に潜むもうひとつの感情。
遥自身、それが何なのか、確かめる勇気すら持てなかった。
階下の物音は、やがて何事もなかったかのように消えていった。
両親ではなく、ただの物音だったのかもしれない。
それでも、この夜だけは、これ以上の凌辱から逃れられたことを、遥の身体は静かに受け止めていた。
「……続きは、また今度だ。今日のところは、これくらいにしておいてやる」
「うん……お兄ちゃんの好きな時に、いつでも、続き……させてほしい……」
その言葉に迷いはなく、まるで自分から次を望んでいるかのような響きだった。
心の奥の悲鳴は、誰にも届かないまま、静かに沈んでいく。
ひろしは、妹の乱れた前髪をそっと撫でつけ、満足げに笑った。
「今日はここまでにしておこうか。でも、遥。この気持ちは、もう消えないよ」
「うん……ずっと、この気持ちのまま……お兄ちゃんの傍にいたい……」
頬を上気させたまま、遥は幸せそうに微笑んでみせた。
その微笑みの裏で、本物の彼女がどれほど絶望に沈んでいるかなど、誰にも分からない。
(……次は、きっと……もっと……お願い、誰か、止めて……)
窓の外で、夜風が木々を揺らす音だけが、いつまでも静かに続いていた。
夜はまだ、長く続いていく。
ここまで読んでくれてありがとう
選択を変えれば、結末は変わります。
別のルートを試すか、他の物語へ。



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